本間秋彦

日本のローカルタレント、ラジオパーソナリティ、DJ、司会者。1961年 10月12日、宮城県牡鹿郡牡鹿町（現在の石巻市）に生まれる。東北高等学校、東北福祉大学を経て、現在のキャリアに至る。

来歴と人物

大学を卒業する頃に作成したラジオ番組のデモテープが、ある番組制作会社の部長の目に留まったことが、本間氏のキャリアの第一歩となった。制作会社に入社後は、番組制作に携わり、約10年間この仕事に従事。「伊集院守」という別名義で活動していた時期もある。しかし、制作の現場で働く中で「自らマイクの前で話したい」という思いが募り、1999年にフリーランスとして独立する道を選んだ。彼の愛称である「本間ちゃん」は、放送業界で親しみを込めて名前に「ちゃん」を付ける慣習に由来している。

フリー転身後、FMラジオの世界で活動を始めた当初、本間氏は「FMでは洗練された話し方をしなければならない」と考えていた。しかし、大阪のFMラジオ局・FM802の番組を聴き、その地元に密着した自由なスタイルに強い感銘を受けたという。この経験が転機となり、「地元に根差した内容で良いのではないか」と考えるようになった本間氏は、次第に方言を取り入れた、温かみのある親しみやすいパーソナリティとしてのスタイルを確立していった。

本間氏の語り口は、仙台弁の代表的な話し手という印象を持たれることが多い。しかし、本人は自身の言葉遣いについて「仙台弁というよりは宮城弁、特に育った石巻の『浜言葉』に近い」と語っている。地域ごとの言葉の nuance を大切にする姿勢がうかがえる。

趣味は海釣りで、「釣った魚は美味しくいただく」という「キャッチ・アンド・イート」を信条としている。

彼の息子である本間拓人氏もまた、ラジオパーソナリティ（パーソナリティネーム：TACK）として活動しており、Rakuten.FM TOHOKUなどで番組を担当している。父子でDate fmやRakuten.FM TOHOKUの番組で共演を果たしたこともある。

地域との関わり

地域に深く根差した活動も特徴の一つである。2008-2009シーズンのbjリーグ（当時）では、仙台89ERSのブースターキャプテンを務め、地元プロバスケットボールチームを熱く応援した。

また、2011年3月の東日本大震災後には、被災地の復興支援活動に積極的に関わった。同年9月、復興支援プログラムの一環として企画されたプロジェクト「お国ことばでラジオ体操」にボランティアとして参加。故郷である石巻の言葉を使った「おらほのラジオ体操第一」で号令を担当し、その動画にも出演したことで大きな話題を呼んだ。

主な活動

ローカルタレントとして、ラジオやテレビを中心に幅広い分野で活動している。

ラジオ

現在レギュラーとして、Date fmで『AIRJAM FRIDAY』（毎週金曜日）や『RESETTERS!』（毎週月曜日）を担当している。過去には、TBCラジオの『男女りすなぁ若者語』、『独占ラジオ丼〜生でゴメンネッ!〜』、『夕方ラジオ本間秋彦シャカリキ大放送』、Date fmの『AIRJAM』シリーズなど、多数の人気番組でパーソナリティを務めた。また、FMにおける初期の活動では「伊集院守」名義でDate fmの番組を担当したこともある。

テレビ

東日本放送の情報番組『突撃!ナマイキTV』（月-金曜日）では、長年にわたり司会を務めている。過去には、仙台放送の『スーパーSATマイルド』や『夕やけTV編集局』、『ほっとチャンネル』、『ドラマニア倶楽部』などで司会やリポーターを担当した経験がある。

その他の活動

ネット配信: ラジオ番組『RESETTERS!』のPodcast配信も行っている。
声優: アニメーション映画『Mr.インクレディブル』（警備員役）や、仙台放送のローカルアニメ『飛び出せ!ぐりりの大冒険』（だべじいさん役）で声優を務めた。
CM・ナレーション: MJQウエディング、サークルKサンクス、仙台市ガス局、ダイクなどのCMに出演。仙台放送の番組ナレーションなども担当している。
イメージキャラクター: 仙台市ガス局のイメージキャラクターを長年務めている。
映画: 松竹の映画『F (エフ)』に出演。

音楽作品

音楽活動も行っており、応援ソングを中心にシングルをリリースしている。

今、この愛に: 1994年、当時の仙台放送アナウンサー曽宮一恵とのデュエット曲としてリリース。同年のSENDAI光のページェントイメージソングとなった。
Dream of EAGLES 〜夢をかなえて: 2005年、シンガーソングライター坂本サトルとのユニット「サトル&アッキー」名義で発表。東北楽天ゴールデンイーグルスの公認応援ソングとして制作された。
GO!GO!ナイナーズ: 2009年、仙台89ERSの応援ソングとして、山蔭ヒーロ企画のもと「ハレルヤナイナーズ（本間秋彦&CANDY GIRLS）」名義でリリース。

また、鉄道音楽ユニットSUPER BELL''Zの代表作『MOTER MAN』シリーズのうち、仙石線、仙山線、東北新幹線はやて、山形新幹線つばさ、陸羽東線の各楽曲にゲストボーカルとして参加している。

地域に根差し、親しみやすい語り口で多くのリスナーや視聴者に支持される、宮城・東北を代表するメディアパーソナリティの一人である。

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