札幌かに本家

札幌かに本家の概要と歴史

札幌かに本家は、カニを中心に楽しめる海鮮料理専門のレストランです。愛知県名古屋市に本部があり、北海道札幌市にメインの店舗を構えています。1971年に設立され、1984年から現在の社名を使用しています。代表者は日置達郎氏で、名古屋市の栄エリアに本部があります。

沿革の詳細

札幌かに本家は、もともと1967年に名古屋市にオープンした「かに道楽名古屋住吉店」が起源です。当時、社長の日置達郎氏は、大阪での「かに道楽」の創業にも関与していました。1972年には株式会社道頓堀を設立、その翌年に名称を変更し、1974年には新たにグループ会社「株式会社かに栄」を設立して、北海道の苫小牧市に仕入れ拠点を設けました。その後、1980年には年間来客数が100万人を達成し、成長を遂げました。

1981年には名古屋駅の近くに新しい店舗を開店し、本店及び本社を移転しました。そして、1982年にはグループ会社の一つとして「株式会社かに本家」を設立し、全国に事業を広げていきました。1983年には現行の株式会社札幌かに本家への商号変更がなされ、1985年には北海道振興の一環として札幌駅前に店舗をオープンしました。

90年代に突入し、メディアにも取り上げられることが増えてきたが、その後は売上が減少し続け、最盛期から30%以下になってしまいました。2002年には名古屋の本店を札幌に移転し、名古屋かに道楽と合併して新たに株式会社札幌かに本家を設立しました。

店舗の特徴と運営

店舗は独特な外観を持ち、巨大な動くカニのオブジェが目を引くデザインが施されています。これらのオブジェは夜になるとライトアップされ、店の雰囲気を一層高めます。店舗内では「豪華民芸造り」をテーマに和のデザインが取り入れられ、個室や日本庭園、ユニークなカウンター席があります。特に「カニの穴」からは実際のカニを見ることが可能で、訪れる客に楽しんでもらえる工夫がなされています。

提供される料理は本タラバガニを使用した創作会席料理が中心で、かに鍋やかにの姿ゆでなど多彩な料理が揃っています。さらに、お子様向けにはかに甲羅揚げやグラタンがセットになった会席メニューも用意されています。また、苫小牧市には仕入れと発送の拠点として海水循環式の蟹生簀もあり、常に新鮮な蟹を提供する体制が整っています。主に扱う蟹の種類としてはズワイガニやタラバガニ、ケガニなどがあります。

現在の店舗と過去の店舗情報

札幌かに本家の現有店舗には、札幌駅前店をはじめ仙台店、名古屋の複数店舗、福岡や秋田にもお店があります。過去には様々な店舗が存在し、一部は閉店しているものの、需要の高まりに応じて新店舗の開設も続いています。

事件・事故の歴史

2015年には看板の落下事故が発生し、通行人が重体となるという痛ましい事件もありました。この事故は建物の点検が行われていなかったことが原因とされ、その後社長が謝罪する事態となり、SNS上では批判の声が上がりました。こうした事件からの教訓を生かし、安全対策を改めて行うことが求められています。

札幌かに本家は美味しいカニ料理を提供し続ける一方で、企業の責任も果たすことが今後の課題でしょう。

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