朴正天

朴正天の経歴と役職

朴正天（パク・チョンチョン）は、朝鮮民主主義人民共和国における著名な軍人および政治家で、朝鮮人民軍の元帥として、そのキャリアの中でさまざまな重要な役職を務めてきました。彼は朝鮮労働党中央委員会の軍政指導部長、政治局常務委員、国務委員会の委員として知られています。

軍歴の初期段階

朴の正確な生年月日や出生地に関する情報は明らかになっていませんが、彼の軍歴は2012年に中将に昇進した最初のステップから始まります。その後、2013年には上将、2014年には最高人民会議の代議員に選出されるなど、急速に昇進しました。彼は同年に総参謀部の副参謀長および火力指揮局長の役職に任命され、重要な軍事職務を担うことになります。

しかし、2015年に少将に降格された後、副総参謀長の地位を解任されるという挫折を経験します。彼は2016年に中将に再昇進し、その後は朝鮮労働党中央委員会の委員や総参謀部砲兵局長に選ばれ、再び注目を浴びました。

主要な業績と昇進

朴は2017年に上将に昇進し、2019年には大将へと昇格しました。同年9月、彼は朝鮮労働党中央軍事委員会の非常拡大会議において総参謀部総参謀長に任命されました。この任命は、彼が砲兵局長として新型短距離弾道ミサイルの発射に成功したことに大いに関係しているとされています。このように、朴の軍事的成果は彼の昇進に大きな役割を果たしました。

2020年には、金正恩の視察に同行し、短距離弾道ミサイルの発射訓練にも関与し、その存在感を示しました。同年、党中央軍事委員会から次帥に昇格し、10月には人民軍元帥の称号を与えられました。この頃には、彼の政治的地位も高まり、党中央委員会政治局の委員として再選されています。

政治的な波乱

朴は2021年6月の党中央委員会政治局拡大会議で、障害が発生したとして元帥から次帥に降格される一波乱も経験します。しかし、彼はその後間もなく政治局常務委員および党の書記として復帰し、その政治的影響力を保ち続けました。

2022年には人民革命軍創建90周年の行事で元帥に復帰し、党中央軍事委員会の副委員長に就任しました。2023年には党中央委員会拡大総会で書記と党中央軍事委員会の副委員長を解任されるも、同年8月には軍政指導部長として再びその地位に戻り、元帥に再登板しました。

現在の地位と展望

最新の情報では、2023年12月31日に朝鮮労働党第8期9回総会で中央委員会の委員、中央政治局委員、中央軍事委員会の副委員長、党書記に補選されており、朴正天は現在も強い権力を保持しています。彼の軍事的および政治的なキャリアは、朝鮮民主主義人民共和国における重要性を更に増していると言えるでしょう。

もう一度検索