朴炳権

朴炳権について

朴炳権（パク・ピョングォン）は、大韓民国の陸軍軍人であり、高い地位と知名度を誇った中将である。彼は特に朴正熙政権下で国防部長官を務め、その後の民政復帰に反対して辞任したことが知られている。朴炳権は太極武功勲章を含む数多くの勲章を受賞しており、彼のキャリアは韓国軍の歴史において重要な位置を占めている。

経歴

朴炳権は1920年1月、忠清南道論山で生まれた。彼の本貫は密陽朴氏であり、1940年には延禧専門学校の文学部に入学したが、1944年に卒業後、学徒出陣により陸軍予備士官学校に進学し、卒業後は少尉に任官された。彼は自身の兵役を経た後、戦後の混乱の中で、「朝鮮学兵同盟」に参加したが、左派に対する懸念から脱退し、右派の「学兵団」へと移籍した。

1946年に設立された韓国陸軍士官学校を受験し、卒業後、彼の軍歴は急速に進展した。最初は第5連隊の副官としてスタートし、その後、様々な役職を歴任。1946年には江陵の第8連隊に派遣され、B中隊長や第3大隊長を務め、1948年には第5連隊長に就任した。

1950年の朝鮮戦争開戦時には第5師団の参謀長を務め、その後次々と昇進。1951年には准将に昇進し、1952年にはアメリカ陸軍の指揮幕僚大学に留学した。帰国後は、1954年に陸軍士官学校の校長となり、国防部長官専属副官を経て、行動力を発揮していった。

国防部長官としての役割

1954年から1961年までの間に彼は国防部長官に就任し、当時多くの重要な政策を推進した。しかし、1963年に朴正煕の民政参加に反対し、国防部長官の職を辞任した。この行動は彼の信念を示しており、後に彼が自由な市民社会を重んじる理由の一つとなった。国防部長官退任後も、彼は1965年に日韓基本条約批准反対の署名に参加したことで拘束された。

軍務と受賞歴

朴炳権はその軍歴の中で、数々の勲章を受賞している。特に、1953年にはレジオン・オブ・メリットを受賞し、1954年には太極武功勲章を受けた。また、乙支武功勲章も受賞していることからも、彼が韓国の国防に多大な貢献をしたことが伺える。

1970年には大韓重石鉱業の社長に就任し、軍を退役した後も引き続き影響力を持ち続けた。彼の生涯は、韓国軍の発展とそれに伴う歴史的背景を理解するうえで欠かせないものであり、今なお多くの人々に語り継がれている。

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