杉原高嶺

杉原 高嶺のプロフィール

杉原高嶺（すぎはら たかね）は1941年4月10日に静岡県で生まれた日本の著名な法学者です。専門分野は国際法、海洋法、国際司法制度に及び、特に国際司法裁判所に関する研究が評価されています。彼は1976年に東北大学から法学博士の学位を取得し、その後、さまざまな大学で教授として教育に従事しました。

学歴とキャリア

杉原は1960年に静岡県立韮山高等学校を卒業し、1964年には学習院大学の政経学部を卒業しました。1966年、東北大学大学院法学研究科の博士課程に入るも中退し、1967年から東北大学法学部の助手としてキャリアをスタートさせました。1971年には北海道大学法学部の助教授に就任し、その後、1975年には教授に昇進しました。

1976年、彼はカナダのマギル大学で客員教授として活動し、1977年までその地で教育に従事しました。1993年には京都大学大学院法学研究科の教授に就任し、公法専攻の国際法講座を担当しました。名誉教授としての地位を得た後、2005年からは近畿大学大学院法務研究科の教授を務めました。2012年には近畿大学を定年退職しました。

主な業績と著書

杉原は数々の著書を執筆しており、特に『国際裁判の研究』（1985年）、『海洋法と通航権』（1991年）、『国際司法裁判制度』（1996年）、および『国際法学講義』（2008年）などが広く認知されています。また、共著や編著の形でも多くの作品を残しており、例えば『現代国際法講義』は大学の教科書として広く使用され、資格試験や公務員試験の基本書ともなっています。

恩師と門下生

杉原の学問的な影響を受けた恩師は小田滋であり、彼自身も多くの門下生を育てました。代表的な門下生には、同志社大学教授の臼杵知史、明治学院大学教授の吉井淳、北海学園大学教授の加藤信行、東海大学教授の高田映、そして京都大学教授の酒井啓亘などがいます。

受賞歴

彼の業績に対する評価は高く、1998年には日本学士院賞を受賞しました。また、2014年には瑞宝中綬章を受章し、日本の法学界における貢献が称えられました。

その他の役職

杉原は国際法学会や世界法学会の理事としても活動し、1999年から2000年にかけてはみなみまぐろ国際仲裁裁判事件において日本政府の顧問を務めました。これらの活動を通じて、彼は国際法の発展に寄与し続けています。

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