杉山奈津子

杉山 奈津子のプロフィールと業績

杉山 奈津子（すぎやま なつこ、1982年7月18日生まれ）は、多岐にわたる分野で活動する日本の著作家、学習塾経営者、イラストレーター、心理カウンセラー、講演家です。彼女は静岡県静岡市で生まれ、東京大学薬学部を卒業しました。現在は、AERA.dotで「東大卒ママ」というコラムを連載中です。

経歴

杉山は静岡雙葉中学校・高等学校を卒業後、東京大学薬学部に進学しました。彼女は若い頃に抱えた双極性障害とうつ病の影響で、教育の道への強い思いを抱きながらも苦しい日々を過ごしました。中学時代にうつ病を発症し、特に数学では偏差値29という成績に苦しみましたが、自らの勉強法を見直すことで、東京大学理科二類に一浪して合格しました。

彼女が薬学部を選んだ理由は、薬が脳にどう作用するかを学びたかったからです。その後、大学での経験を踏まえ、自身のうつ病に関する著作を執筆することを目指しました。大学卒業後には再発し、ニート生活を経た後、厚生労働省管轄の医療財団に勤務しました。

著作活動と主な著書

2009年には、初の著書『鬱姫 なっちゃんの闘鬱記』を講談社から出版しました。この作品では、彼女自身の心の闘病や悩みを漫画形式で描写し、医学知識を活かして正しい薬の飲み方や病院の選び方、自立支援医療制度についても触れました。

その後、2011年には『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』を出版し、15万部を超えるベストセラーとなります。これは、彼女自身の勉強法を基にした成功体験を語った一冊で、独学の重要性と効率的な学び方を提唱しています。

彼女は2014年に第一子を出産し、育児における効率を求めた新たな考え方を実践しながら、執筆や講演活動も続け、2021年には「杉山塾」を開設しました。ここでは、小学生から高校生までの学習指導を手がけています。

学習法と育児論

杉山の学習法は「捨てる勉強法」で知られています。これは、無駄な情報を省き、効率的に学ぶ方法論であり、反復や記憶の仕組みを重視したものです。彼女は、従来の学習スタイルが必ずしも効果的ではないことを証明し、多くの生徒に合格の道を示してきました。特に、ノート取りをしない独特の方法や、エビングハウスの忘却曲線を利用した復習法を提唱しています。

さらに、彼女は育児においても子どものやる気を引き出すためには、信頼関係やプラスのラベリングが重要であると考えています。そして、親子で同じ目標に向かって進むことが、子どもの成長を最大限に引き出す要因だと強調しています。

影響力とメディア活動

杉山は、ラジオやテレビ、雑誌など様々なメディアで活動を広げています。彼女の著作や講演は、多くの人々に影響を与え続け、特に同じような悩みを抱える人たちにとっての希望の源となっています。

彼女は常に新しい知識を探求し、心の健康や学びの重要性について発信し続けています。杉山奈津子が描く教育と育児の新しい形は、多くの人々にとってのインスピレーションとなることでしょう。

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