杉浦久勝

杉浦 久勝

杉浦久勝（すぎうら ひさかつ）は、戦国時代から安土桃山時代に活躍した武将であり、徳川家康の家臣として名を馳せました。久勝は、大久保忠世と忠隣の2代に仕え、その忠誠心と武勇から多くの戦に参加し、功績を残しました。

生涯

久勝は若い頃から徳川家康に仕官し、1572年の三方ヶ原の戦いでは大久保忠世の隊に所属しました。戦の経験を重ねる中で、彼は数々の激戦に身を投じ、武士としての腕を磨いていきました。特に永禄6年（1563年）に起こった三河一向一揆の際には、兄の吉貞と共に上和田砦で武功を立てることに成功しました。その結果、久勝は戦功が認められ三木村に所領を与えられました。

その後も、彼は重要な戦闘に出陣し続けました。天正2年（1574年）には犬居城の戦い、天正3年には長篠の戦いに参加。特に長篠の戦いでは、武田軍に対する勝利が記憶されています。また、天正12年（1584年）の小牧・長久手の戦いや、天正13年（1585年）の第一次上田合戦にも従軍しました。

さらに、天正18年（1590年）には小田原征伐に出陣し、豊臣秀吉の攻撃に対抗する徳川軍の一員として重要な役割を果たしました。彼の戦歴はこのように多岐にわたりますが、特に慶長5年（1600年）に行われた第二次上田合戦が彼の生涯の中で重要な出来事の一つとなりました。この戦いでは、大久保忠隣の旗奉行として従軍し、先鋒として上田城を攻撃しました。

しかし、戦闘後に忠隣が撤兵を命じたにもかかわらず、久勝はこの命令を無視しました。その結果、戦後には軍令違反として責められ、ついには自害を命じられる悲劇的な運命を迎えました。このように、杉浦久勝の生涯は、戦国時代の激動の中での忠義や武士としての栄光、そして悲劇を物語っています。

彼の業績や生涯については、さまざまな文献に記録されていますが、特に「寛政重修諸家譜」巻第528において詳しく述べられています。この資料は、久勝を理解する上で非常に貴重な情報源となっています。彼の存在は、戦国時代における徳川家康の影響力の拡大を語る上でも避けては通れないものであり、今もなお多くの歴史愛好家によって語り継がれています。

もう一度検索