杉谷満

杉谷 満（すぎや みつる）

杉谷満は1964年3月15日に北海道茅部郡南茅部町（現在の函館市）で生まれた元プロボクサーです。彼は函館大学付属有斗高等学校を卒業した後、ボクシングに身を投じました。杉谷は協栄ボクシングジムに所属し、数々の栄光に輝くボクサーとして知られています。特に彼は第35代、第37代、第38代日本フェザー級王者となり、そのキャリアを通じて印象的な戦績を残しました。

家族と背景

スポーツ一家でもある杉谷家では、彼の兄である杉谷実もプロボクサーとして活躍しており、日本スーパーライト級王座を獲得する成功を収めています。杉谷満は二人の子どもを持ち、そのうちの一人、杉谷拳士は元プロ野球選手として知られています。兄弟揃ってのスポーツ選手という環境は、杉谷満のボクシングキャリアにも大きく影響したことでしょう。

キャリアの始まり

杉谷のプロデビューは1981年4月21日で、彼は高橋忠治選手を1回KOで下し、その初戦を華々しく飾りました。デビュー後は東日本新人王を獲得し、素晴らしいスタートを切るも、全日本新人王決定戦で後の世界王者である六車卓也に敗北を喫します。

日本王者の栄光

1986年2月25日、彼はチバ・アルレドンドが保持していた日本フェザー級王座に挑み、8回KOで見事に王座を奪取しました。しかし、その後の防衛戦では、来馬英二郎に7回KO負けを喫してしまい、初めての王座防衛に失敗します。その後、ノンタイトル戦で勝利を収める一方で、1987年1月12日には飯泉健二と再び戦い、3回KOで王座を取り戻しました。

王座を一度防衛後の6月22日には、ライオン・アリとのノンタイトル戦で判定負けを喫し、再び王座を失いますが、8月17日に神出康生との王座決定戦で6回TKO勝利を収め、再び日本王者の座に返り咲きました。杉谷はその後、日本王座を5度防衛し続けましたが、1989年にとうとう王座を返上しました。

世界への挑戦

1989年3月26日には、WBA世界フェザー級1位の指名挑戦者として、アントニオ・エスパラゴサとの対戦が実現しますが、10回KO負けで世界タイトル獲得は叶いませんでした。その後の7月17日、再起戦として臨んだ植田龍太郎戦においてまたも7回KO負けを喫し、選手生活に幕を下ろすこととなりました。

引退後の活動

引退後、杉谷はトレーナーとして新たな道を歩み始めます。彼は元同門であるWBA世界ジュニアフライ級王者の具志堅用高が設立した白井・具志堅スポーツジムの初代チーフトレーナーとなります。また、兄・実が会長を務めるF・Iファイトクラブのトレーナーとしても活躍しました。

戦績と獲得タイトル

杉谷満の総戦績は33戦28勝（21勝KO）5敗という優れたもので、東日本フェザー級新人王や複数の日本フェザー級王座を獲得しています。これらの達成は、彼のボクシングキャリアを彩る重要な要素であり、今後も多くのボクサーに影響を与え続けるでしょう。それに加え、彼の家族もスポーツ界で成功を収めており、杉谷家は日本のスポーツ界において重要な存在となっています。

もう一度検索