李従茂

李従茂（イ・ジョンム）について

李従茂は1360年、全羅道長水県に生まれた。彼は李氏朝鮮時代の武官として多くの軍事的功績を残し、当時の歴史に名を刻んだ重要な人物である。彼は特に弓術と騎乗に優れており、この才能を駆使して多くの戦闘で活躍した。

初期の経歴

李従茂の若い頃は、1381年に父と共に江原道での海賊撃退に参与し、早くも武官としての名声を高めた。彼の活躍はここにとどまらず、1397年には倭寇の撃退に成功し、節制使・上将軍に昇進。これにより彼の名声は一層高まり、後の軍事的キャリアを支える基盤が築かれた。

太宗への忠誠

1401年、第二次王子の乱が発生した際、李従茂は太宗側に付き、さらなる功績を挙げた。この事件を契機に彼は太宗から厚い信頼を受け、軍事キャリアを順調に歩んでいくこととなる。常に忠誠心を持って太宗を支え続け、地方の軍事的要職を歴任し、ついには1419年には応永の外寇の総大将に任命される。

応永の外寇とその後

1419年、世宗元年、李従茂は太宗の命により、巨済島から出発し対馬に侵攻。しかし、買水の宗貞盛に撃退され、この戦いは思うように進まなかった。宗貞盛は暴風雨の到来を告げ、停戦を勧めると、李従茂も名分が立ったことを認め、講和を結ぶ。このような戦いの中でも、彼の判断力と冷静な対応は際立っていた。

その後、黄海道に再び現れた倭寇に対して、再度李従茂が総大将として指導する計画が持ち上がるが、最終的には実現しなかった。しかし、この期間中には馬一頭と衣一包を賜り、さらには議政府賛成にも昇進した。

晩年と流罪

1420年、長川府院君に封じられ、1423年から1424年にかけては明への謝恩使として中国に派遣された。だが、1424年3月には何らかの罪を受けて珍島に流刑となる。病を患ったために果川にとどまることになり、彼の軍事における明るい未来は徐々に暗雲に包まれる。

1425年、李従茂は罪を許され、再び長川府院君に復位するが、僅か数ヶ月後の6月9日に66歳で亡くなった。彼の死は、当時の国家にとって大きな損失であり、彼が生涯を通じて示した忠誠心と軍事的才能は今も語り継がれている。

のちの影響

李従茂に名付けられた艦船、張保皐級潜水艦の5番艦「李従茂」は、彼の名声を記念するものであり、彼の存在がいかに重要であったかを物語っている。彼の生涯からは、忠誠心や使命感の大切さを学ぶことができる。

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