李永吉

李永吉（リ・ヨンギル）

李永吉（リ・ヨンギル、1955年 - ）は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の政治家であり、軍人です。朝鮮人民軍における軍事称号は次帥。彼は長年にわたり、北朝鮮の党と軍の中枢で重要な役割を果たしてきました。

経歴

李永吉の初期の経歴については詳細は不明です。しかし、彼は1998年に最高人民会議代議員に選出され、2002年には中将に昇進しました。2003年には第3軍団長に任命され、軍歴を重ねました。

2010年、朝鮮労働党第3回党代表者会において党中央委員に選出され、政治的な地位も確立しました。2012年からは第5軍団長を務め、2013年には軍総参謀部作戦総局長に就任しました。同年、金格植の後任として朝鮮人民軍総参謀長に就任し、大将に昇格したと見られています。これは、当時の報道における序列から推測されました。

2014年には最高人民会議代議員に再選され、党中央軍事委員会委員にも就任しました。2015年には党政治局候補委員に昇格しています。

2016年には、分派活動の疑いで処刑されたとの報道がありましたが、その後の党大会で政治局員候補として健在であることが確認されました。ただし、この際に一時的に降格されたことも判明しています。

2017年には大将に復帰し、2018年には総参謀長に復帰したことが確認されました。しかし、2019年には総参謀長を解任され、党中央委員会第1副部長に任命されました。

2021年には党中央委員会政治局委員、党中央軍事委員会委員に選出され、社会安全相に就任しました。同年、国防相に任命され、国務委員会委員にも補欠選挙されています。しかし、同年に人権侵害に関与したとして、米政府から制裁対象に指定されました。

2022年には朝鮮人民軍次帥の称号を授与され、2023年には党中央委員会書記、党中央軍事委員会副委員長に就任。同年8月には総参謀長に再任されました。2024年には、朝鮮労働党中央委員会総会で党中央委員会の政治局委員に選任されています。

このように、李永吉は北朝鮮の政治・軍事において重要な地位を占めており、金正恩体制下で要職を歴任していることがわかります。彼の経歴は、昇進と降格、そして処刑説など、波乱に満ちたものであり、その動向は常に注目されています。

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