李知姫

李知姫（イ・ジヒ、Ji-hee Lee）は、1979年2月12日生まれ、韓国ソウル特別市出身の女子プロゴルファーです。その輝かしいキャリアは、数々の記録と勝利に彩られています。

プロ入りと初優勝

12歳からゴルフを始めた李知姫は、1998年8月に韓国女子プロゴルフ協会（KLPGA）に入会しプロに転向しました。その後、2000年には日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）の最終プロテストに合格し、72期生としてJLPGAのメンバーとなりました。プロ入り後、すぐにその才能を発揮し、2001年の「第20回記念大王製紙エリエールレディスオープン」でJLPGAツアー初優勝を飾りました。同年には年間獲得賞金ランキング（賞金ランク）で10位となり、自身初のシード権を獲得しました。

賞金女王争いと公式戦優勝

2003年には4勝を挙げ、賞金ランクで自己最高位となる2位に入りました。その後も、2005年に1勝、2006年には3勝を重ね、着実に実績を積み上げていきました。2008年には、「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」で優勝した後、「日本女子オープンゴルフ選手権競技」でJLPGAツアー公式戦初優勝を果たしました。この年も賞金ランク2位となり、自己最高位タイを記録しました。

生涯獲得賞金10億円達成

2009年、2010年にもそれぞれ1勝を挙げ、2011年には2勝を挙げて賞金ランク2位となりました。2012年1月2日には、女子ゴルフ世界ランキングで自身最高位となる15位を記録しました。2015年にも2勝を加え、2016年には「ヤマハレディースオープン葛城」で優勝。さらに、「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント」では申ジエとのプレーオフを制し優勝しました。この優勝により、不動裕理、横峯さくらに次ぐ史上3人目、外国人選手としては初の生涯獲得賞金10億円を達成しました。

記録更新と活躍

2017年には、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」でJLPGAツアー公式戦2勝目を挙げました。2018年は優勝こそなかったものの、賞金ランク19位となり、2001年から18年連続で賞金シード入りを達成。複数年シードや永久シードを除いた賞金シードのみの記録として、不動裕理、服部道子、肥後かおりの17年連続を更新するJLPGAツアー記録となりました。40歳となった2019年には、「KKT杯バンテリンレディスオープン」で2シーズン振りの優勝を果たし、賞金ランク29位となり、自身の記録を更新する19年連続での賞金シード入りを達成しました。

主な優勝記録

2001年：第20回記念大王製紙エリエールレディスオープン
2003年：プロミスレディスゴルフトーナメント、再春館レディース・火の国オープン、We Love KOBE サントリーレディスオープンゴルフ、SANKYOレディースオープン
2005年：SANKYOレディースオープン
2006年：スタジオアリス女子オープン、ヴァーナルレディース、中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン
2008年：中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン、日本女子オープンゴルフ選手権競技
2009年：ライフカードレディスゴルフトーナメント
2010年：NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
2011年：ニチレイレディス、大王製紙エリエールレディスオープン
2012年：Tポイントレディスゴルフトーナメント、中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン
2015年：ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップ、マスターズGCレディース
2016年：ヤマハレディースオープン葛城、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント
2017年：日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯
* 2019年：KKT杯バンテリンレディスオープン

脱税事件

2015年12月、過去5年間で約3億円の申告漏れを指摘されていたことが報道されました。来日後に日本国内で得た所得を韓国で税務申告していましたが、日本での居住者と判断されたため、修正申告を行いました。

李知姫は、その卓越した技術と精神力で、これからも多くのゴルフファンを魅了し続けることでしょう。

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