李鉄拐

李鉄拐（り てっかい）

李鉄拐は、中国で広く知られる八仙の一人です。鉄拐李とも呼ばれ、人々に親しまれています。

名前の由来

李鉄拐という名前の由来には諸説あります。

幼名が鉄拐であったとする説
足が不自由で、鉄の杖をついていたためとする説

外見の特徴

絵画などでは、彼はしばしばボロボロの服をまとい、足が不自由な物乞いの姿で描かれます。暗八仙は葫蘆（瓢箪）です。

伝説

元々は、李鉄拐はがっしりとした体格の道士でした。20歳の頃から仙道を志し、ある日、太上老君と崋山で会うことになります。彼は魂を遊離させ、太上老君に会いに行くことにしました。

肉体の危機

李鉄拐は、弟子に自分の魂が抜けた身体を7日間見守るように言いつけました。そして、もし7日経っても帰ってこなければ、身体を焼くように指示しました。しかし、6日目に弟子の母親が危篤であるという知らせが届きます。弟子は、やむを得ず李鉄拐の身体を焼き、母親の元へ駆けつけました。

蘇り

李鉄拐が戻ってきてみると、自分の身体は既に焼かれてしまっていました。彼は近くに足の不自由な物乞いの死体を見つけ、その身体を借りて蘇ったとされています。

兵法三十六計との関連

兵法三十六計の一つである「借屍還魂」は、李鉄拐のこの逸話をもとにした計略です。死んだ者の身体を借りて生き返るという故事が、兵法に取り入れられています。

その他の説

西王母に師事して東華教主となり、漢鍾離を得道させたという説
岳寿という小役人が李屠という者の体を借りて李鉄拐になったという話
* 鄭州奉行所の都孔目（裁判官）である岳寿は、悪の限りを尽くし、私腹を肥やして地獄に落ちてしまったが、生前、一つだけいいことをしていたことから呂洞賓に地獄から助け出された。しかし、死体は既に焼かれており、仕方なく死んだばかりの鄭州東城門内の肉屋である李屠の息子の小李屠に乗り移ったところ、小李屠は足が悪かったことから、杖をつくようになった。

蝦蟇仙人との組み合わせ

蝦蟇仙人と合わせて「蝦蟇鉄拐（がまてっかい）」として、絵画の題材としてもよく用いられます。

李鉄拐は、その独特な姿と伝説によって、多くの人々に愛され、様々な物語や芸術作品に影響を与え続けています。

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