材木石奉行

材木石奉行について

材木石奉行（ざいもくいしぶぎょう）は、江戸幕府に設けられた職名の一つであり、材木蔵の管理業務や、土木作業に必要な材木・石を切り出し、購入および運搬する役割を担いました。この役職は、特に御目見以上の者によって任命され、焼火間に詰める形式で執務されました。役高は200石、役料は100俵とされ、通常は3名の定員が存在しましたが、時期によっては4名が在籍することもありました。

沿革

材木石奉行の起源は、1647年に設けられた石奉行と材木奉行にありました。1689年に、職務上の問題から当時の材木奉行2名と石奉行3名が罷免された際、材木奉行が両奉行の職務を兼務することとなり、名前も変更されました。当初、材木石奉行は作事奉行の配下にありましたが、1717年に若年寄の支配下に移行しました。

配下の役職

材木石奉行手代

材木石奉行手代は奉行の指揮のもと、庶務を担う役職です。主に30俵2人扶持で、御目見以下の資格を有していました。平役の手代のほかに、元〆役や元〆助、御雇手代なども存在しました。元〆役には35俵3人扶持が支給され、元〆助は手当金2両、御雇手代は5人扶持となっていました。寛政5年の規定では、元〆役が2名、平役手代が8名、元〆助が1名、御雇手代が5名と決められています。

材木石奉行同心

材木石奉行同心は奉行の配下に位置する職で、15俵1人扶持で御目見以下の抱席が与えられました。平役の他に組頭や御雇同心が存在し、組頭には20俵1人扶持、御雇同心には1人扶持が支給される仕組みでした。1793年の規定では、同心組頭が3名、同心が33名、御雇同心が6名が定員とされていました。

材木方改役

材木方改役は、材木や石の品質や価格を改める職務を担っていた役職で、通常1名が配置されました。この役職は1790年に設置された前身の材木改方仮役を経て、1793年に正式に設置されることとなりました。持高勤が求められ、20俵3人扶持が与えられました。

材木方改役下役

この役職は材木方改役の下役で、材木方同心が兼務する形式でした。1793年に設置され、15俵3人扶持の資格が求められました。譜代准席で、御目見以下の取り決めも存在しました。

参考文献

• - 『江戸時代奉行職事典』 川口謙二、池田孝、池田政弘著 東京美術選書 1983年 ISBN 4-8087-0139-1
• - 『江戸幕府大事典』 大石学編 吉川弘文館 2009年 ISBN 978-4-642-01452-6
• - 『国史大辞典』6巻 吉川弘文館 ISBN 4-642-00506-4

以上が、江戸幕府における材木石奉行とその配下の役職に関する詳細な説明です。

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