東京美術

株式会社東京美術

株式会社東京美術（とうきょうびじゅつ）は、日本の出版社として東京都に本社を置いており、シチズン時計グループに属しています。1960年に設立されたこの出版社は、その長い歴史の中で、印刷、出版、映像制作など多様な分野で多くの業務を手掛けています。

設立と初期の沿革

東京美術は、1960年の3月に宣伝企画、出版、印刷業として設立されました。会社の成り立ちにあたり、著名な陶芸家バーナード・リーチのデザインによる社章「リーチマーク」が採用されています。この特徴的なシンボルは、東京美術の独自性を象徴しています。

設立からわずか1年後の1961年には、東京国立博物館との業務契約を結び、同年の10月にはテレビ朝日（旧NET）との間で初のテロップ制作業務を開始しました。これにより、テレビ番組向けの映像部門が発展の第一歩を踏み出しました。さらに、1963年にはオフセット印刷部門を新設し、営業基盤を広げていきました。

拡大と分社化

1976年には、オフセット製版部門を分離し、株式会社東京プロセスとして新たな道を歩み始めました。この時期に、主要取引先が300社を超え、東京美術は着実に成長していきます。

その後も事業を拡大し、1987年には組版部門を分社化し、後の株式会社アートワード東京を設立。その流れで、1991年にはシチズン商事の子会社となり、さらなる成長が期待されました。

1990年代に入ると、さまざまな新規事業が展開され、1997年には電子作画室を設立、その後も映像制作に力を入れるなど多岐にわたる展開を続けました。

現在に至るまで

2004年にはシチズン時計株式会社の子会社として位置づけられ、以降もリニューアルや新設を重ねていきます。2005年にCSR委員会を設立し、社会的責任にも注力しているのが特徴です。2010年には創立50周年を迎え、これを糧にさらなる発展に取り組んでいます。

出版物の多様性

東京美術の出版物は多岐にわたり、特に考古学に関するシリーズが注目されています。「すぐわかるシリーズ」や「もっと知りたいシリーズ」、さらには「基礎の考古学シリーズ」など、さまざまな分野の知識を提供する書籍が揃っています。著者も多彩で、鈴木忠司や岩崎卓也をはじめとする専門家によって執筆されており、学術的な価値が高い内容となっています。

まとめ

株式会社東京美術は、長い歴史と豊富な経験を持つ出版社として、日本の文化を支える重要な役割を果たしています。印刷や出版の技術力、映像制作の専門性を駆使し、顧客のニーズに応える質の高いサービスを提供し続けています。

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