村上しほり

村上 しほり：建築史・都市史研究の第一人者

村上しほり氏は、日本の建築学者、観光学者、そして地域研究者として活躍する第一人者です。専門は都市史と建築史であり、特に戦後の都市復興や地域社会の変遷に関する研究で高い評価を得ています。

兵庫県神戸市出身の村上氏は、神戸大学で学び、2014年には同大学大学院にて博士号（学術）を取得しました。その研究活動は多岐に渡り、大学での研究活動に加え、日本学術振興会特別研究員としての経験や、神戸大学大学院研究員としての在籍期間を経て、幅広い知識と経験を蓄積してきました。

学術研究への貢献は顕著で、2018年に慶應義塾大学出版会より出版された単著『神戸 闇市からの復興――占領下にせめぎあう都市空間』は、高く評価され、2018年度日本都市計画学会石川奨励賞と2018年度日本観光研究学会観光著作賞（学術）を受賞しました。同書の論文の一部は、2019年日本建築学会奨励賞を受賞するなど、その研究成果は国内外で注目を集めています。さらに、修士論文「神戸市の戦災復興過程における都市環境の変容に関する研究」では、日本建築学会優秀修士論文賞を受賞しています。

これらの受賞歴からもわかるように、村上氏の研究は、単なる学術的な探求にとどまらず、社会に大きなインパクトを与えています。特に、戦後の神戸の都市開発や復興過程、そして闇市の歴史に関する研究は、都市計画や地域再生を考える上で重要な示唆を与えています。

また、村上氏は、阪神・淡路大震災記念人と防災未来センター震災資料専門員や、(株)スペースビジョン研究所研究員としての経験も有しており、これらの経験を通じて、災害復興や都市計画に関する実践的な知見も深めています。

現在、大阪公立大学特任准教授として、後進の育成にも力を注いでいる村上氏。その研究活動は、都市史・建築史研究の枠を超え、幅広い分野に影響を与え続けています。

主な著書・論文

単著：『神戸スタディーズ #4 "KOBE" を解す』（デザインクリエイティブセンター神戸、2016年）、『神戸スタディーズ #6 "KOBE" を語る』（同前、2018年）、『神戸 闇市からの復興――占領下にせめぎあう都市空間』（慶應義塾大学出版会、2018年）
共著：『盛り場はヤミ市から生まれた・増補版』（青弓社、2016年）
修士論文：「神戸市の戦災復興過程における都市環境の変容に関する研究」（2012年、日本建築学会優秀修士論文賞受賞）

所属学会

日本建築学会
日本都市計画学会
日本観光研究学会
都市史学会

受賞歴

日本都市計画学会　石川奨励賞 (2018年)
日本観光研究学会　観光著作賞（学術）(2018年度)
日本建築学会奨励賞 (2019年)
* 日本建築学会優秀修士論文賞 (2012年)

村上氏の今後の研究活動にも注目が集まります。

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