村上純平

村上 純平（むらかみ じゅんぺい）

1983年4月11日、東京都に生まれた村上純平は、右投左打の外野手として、社会人野球界で一時代を築いた強打者である。東京都武蔵野市で育ち、中学時代は保谷シニアでプレーした。

桐蔭学園高等学校に進学すると、1年生の秋季県大会で21打数13安打12打点という圧倒的な成績をマークし、その非凡な打撃センスを見せつけた。在学中に甲子園の舞台を踏むことはなかったが、早くからその才能は注目されていた。なお、高校および法政大学では、後に中日ドラゴンズでプレーした普久原淳一氏が1年先輩にあたる。また、高校時代には1年先輩の安友正裕氏から走塁の重要性を学んだという。

法政大学へ進むと、2年時に一定の成績を残したものの、大学期間全体を通して特筆すべき成績を残すには至らなかった。しかし、卒業後に社会人野球チームである鷺宮製作所に入社すると、その才能が開花する。

社会人野球の舞台で頭角を現した村上氏は、2007年には第37回IBAFワールドカップの日本代表メンバーに選出される栄誉に浴した。同年には、第78回都市対抗野球大会において大会優秀選手（外野手）に選ばれるなど、チームの主力として活躍した。

村上氏のキャリアを特徴づけるのは、都市対抗野球大会における「補強選手の切り札」としての存在感である。本所属の鷺宮製作所が都市対抗出場を逃した場合でも、東京地区の他チームからの補強選手として毎年のように声がかかり、その強力な打撃でチームの勝利に貢献した。

特に印象的な活躍としては、2010年の第81回大会が挙げられる。この大会では東京ガスの補強選手として出場し、開幕戦で東京ドーム通算1600号となる記念すべきホームランを放った。翌2011年の第82回大会ではJR東日本に補強され、5番・指名打者として全試合に出場。チームの優勝に貢献し、自身も指名打者部門で大会優秀選手に選ばれた。2012年の第83回大会ではNTT東日本に補強され、4番・指名打者としてチームをベスト4に導いた。

2013年、2014年の第84回、第85回大会でもNTT東日本に、2015年の第86回大会では再びJR東日本にと、連続して補強選手として都市対抗の舞台に立ち続けた。そして、2016年の第87回大会ではNTT東日本からの補強選手として7年連続での出場を果たし、都市対抗10年連続出場の特別表彰を受けた。この大会でも東京ドームで2本のホームランを放つなど、その打棒は衰えを知らなかった。

打席では、投球を手元まで最大限に引きつけてから鋭く打ち返す独特の打撃スタイルを持ち味とし、ここぞという場面での勝負強さを発揮した。その確かな打撃力と実績から、「東京地区屈指の強打者」と称される存在だった。

2016年シーズン限りで現役を引退。長年所属した鷺宮製作所を退社し、その後は保険代理店に転職し、野球のグラウンドを離れて新たなキャリアを歩んでいる。

主な表彰・タイトル

第50回JABA北海道大会敢闘選手賞（2007年）
第78回都市対抗野球大会大会優秀選手（外野手）（2007年）
第82回都市対抗野球大会大会優秀選手（指名打者）（2011年）
第87回都市対抗野球大会大会優秀選手（指名打者）（2016年）
* 第87回都市対抗野球大会10年連続出場（2016年）

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