村上誠一

村上 誠一（むらかみ せいいち）

熊本県八代市に生を受けた村上誠一氏は、1970年5月31日生まれの元プロ野球選手です。主に投手として活躍し、現役引退後も長きにわたり野球に携わっています。

アマチュア時代からプロ入りへ

地元の熊本工業高校で硬式野球部に所属。在学中には甲子園大会の舞台を3度踏み、多くの経験を積みました。1987年春の選抜大会、そして1988年には春夏連続で甲子園に出場しています。特に1988年のチームには、後にプロで大活躍する1年後輩の前田智徳氏がいました。高校卒業後、村上氏はプロの世界を目指し、1988年のプロ野球ドラフト会議で福岡ダイエーホークスから4位指名を受け、晴れてプロ野球選手となりました。

プロ野球選手としての歩み

ダイエーホークスに入団後、プロとしてのキャリアをスタートさせました。若手時代には海外での経験も積み、1990年には1Aリーグのサリナス・スパーズに野球留学し、技術向上に励んでいます。プロ入り当初から数年間、一軍での登板機会を得ており、1990年7月21日のオリックス・ブレーブス戦でプロ初登板を果たし、同じ試合でプロ初奪三振も記録しました（相手打者は藤井康雄氏）。また、1991年9月26日の近鉄バファローズ戦では初めて先発のマウンドに上がっています。プロでは主にリリーフ投手としてチームを支えました。

一度の現役引退と復帰

ダイエーホークスには1993年シーズンまで所属しましたが、シーズンオフに自由契約となります。野球への情熱は尽きず、チームに残り打撃投手として選手を支える道を選択。1994年には打撃投手として活動しました。しかし、現役選手への思いが再燃し、同年オフに阪神タイガースの秋季キャンプで行われた入団テストに挑戦。見事合格を勝ち取り、1995年から再びプロ野球選手としてユニフォームに袖を通し、マウンドに立つことになります。

現役最終章と引退後

阪神タイガースでは1999年シーズンまでプレーしましたが、この年は一軍での登板機会がありませんでした。同年オフに球団から戦力外通告を受け退団。現役続行を目指し、オリックス・ブルーウェーブの入団テストを受けましたが、残念ながら不合格に終わり、この1999年限りで現役生活に終止符を打つことを決断しました。

現役引退後も、村上氏は再び福岡ダイエーホークス（現在の福岡ソフトバンクホークス）に戻り、打撃投手としてチームをサポートする役割を担います。この打撃投手としては2015年まで長きにわたり務め、多くの選手を支えました。2015年以降も引き続き球団のスタッフとして、チーム運営の一員として貢献を続けています。

人物・エピソード

野球選手としての顔とは別に、村上氏には特筆すべき運動能力がありました。特に長距離走を得意としており、東海テレビ放送が正月に主催する「プロ野球12球団対抗新春リレーマラソン」では、参加チームの中で圧倒的な強さを誇り、その走りでチームを牽引していました。

プロでの主な記録

初登板：1990年7月21日、対オリックス・ブレーブス17回戦（平和台球場）
初奪三振：同上（6回表、藤井康雄から）
初先発：1991年9月26日、対近鉄バファローズ26回戦（藤井寺球場）

背番号の変遷

村上氏がプロ生活や打撃投手として使用した背番号は以下の通りです。
61：1989年（ダイエー）
13：1990年 - 1993年（ダイエー）
112：1994年（ダイエー 打撃投手）
46：1995年 - 1999年（阪神）
109：2000年 - 2015年（ダイエー/ソフトバンク 打撃投手）

関連項目

熊本県出身の人物一覧
福岡ソフトバンクホークスの選手一覧
阪神タイガースの選手一覧
日本人のマイナーリーグ選手一覧

プロ野球選手として、そして引退後も球団スタッフとして、村上誠一氏は長年にわたり日本のプロ野球界に貢献し続けています。

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