村本周三

村本周三の経歴と業績

村本周三（むらもと しゅうぞう）は、1915年2月8日に広島県呉市で生まれました。彼は、日本の経営者として特に第一勧業銀行の頭取として知られています。彼の経済学の道は、1937年に東京帝国大学を卒業した後、第一銀行に入社したことで始まりました。

銀行界でのキャリア

村本は、第一銀行でのキャリアを積む中で、1965年11月に取締役に任命され、翌年の1966年には常務に昇進しました。この頃、銀行業界は変革の真っ只中にあり、1969年1月には三菱銀行との合併騒動によって、大勢の役員が辞任するという状況が発生しました。しかし、その混乱の中でも彼は適応力を発揮し常務に抜擢されました。

更に、1970年11月には副頭取に就任し、1971年には日本勧業銀行との合併を経て、第一勧業銀行が誕生しました。彼は、1976年12月に頭取に就任し、その後の銀行の経営に大きな影響を与えることとなります。1982年6月には、後任の羽倉信也に頭取の職を譲り取締役相談役に退き、さらに1989年からは相談役としての役割を果たしました。

名声と業績

村本は、経済同友会幹事、東京商工会議所副会頭、日本銀行政策委員など、広くさまざまな経済団体でもリーダーシップを発揮しました。その功績が認められ、1979年には藍綬褒章を受章し、1989年には勲一等瑞宝章を授与されました。

特異な支持

興味深いのは、旧第一銀行の出身でありながら、村本が旧日本勧業銀行出身者から非常に高い支持を受けていたことです。1979年には、旧第一側の人事の都合で頭取の座を副頭取の篠木達夫に譲る報道が流れました。しかし、名誉会長の横田郁を始めとした勧銀出身者たちは村本を支持し、「K（勧銀）側は挙げて君を応援している」という声が上がるほどでした。そのため、彼の交代話は最終的に消え去ったのです。

最後の時期

村本は、2011年11月27日に老衰により96歳でこの世を去りました。彼の業績や存在は、銀行業界において長く語り継がれることでしょう。村本周三は、その運営手腕や人間力で多くの人々に影響を与え続けた日本の経営者の一人として、今なおその名が記憶されています。

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