杜審言

杜審言（と しんげん）

杜審言（645年 - 708年）は、唐代の詩人。字は必簡。襄州襄陽県（現在の湖北省襄陽市襄州区）出身。西晋の杜預を祖とする名門の家柄である。

生涯

咸亨元年（670年）に進士に及第し、官吏としての道を歩み始める。しかし、その才能を自負するあまり、周囲からは反感を買うことも少なくなかった。一方で、時の権力者である武則天に取り入るなど、処世術に長けた一面も持ち合わせていた。李嶠・崔融・蘇味道らと共に「文章四友」と称されるなど、詩人としての才能は高く評価されていた。

晩年は、武則天の寵臣であった張易之らと親交があったことが災いし、峰州（現在のベトナム北部）へ左遷される。その後、都に戻り国子館主簿・修文館直学士に任じられるも、病に倒れ死去。臨終の際には、見舞いに訪れた友人の宋之問らに毒舌を吐いたという逸話が残っている。

詩風

五言律詩を得意とし、格調高く洗練された作風で知られる。その作品は、『杜審言集』として明代に編纂された。

家族

曾祖父：杜叔毗
祖父：杜魚石
父：杜依芸
従兄：杜易簡
子：杜閑、杜並、杜専、杜登
孫：杜甫

杜審言は、詩人としての才能に恵まれながらも、その性格ゆえに波乱に満ちた生涯を送った。しかし、彼の残した詩は、唐代詩史において重要な位置を占めている。

杜甫の祖父としても知られている。

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