来日岳

来日岳・来日山

来日岳（くるひだけまたはくりいだけ）及び来日山（くるひやままたはくりいざん）は、兵庫県豊岡市城崎町来日に位置する標高566.58mの山です。この山は「ふるさと兵庫100山」の一つに数えられ、地域にとって重要な自然の象徴となっています。

この山の名称には地域によって異なる読み方があり、地元の人々の間でも「くるひ」「くりい」など多様な表現が存在しています。地元の文化と自然が一体となった山として親しまれているのです。

山頂の魅力

来日岳の山頂には一等三角点が設置されており、ここには14体の石仏が並んでいます。これらの石仏は静かに山を見守る役割を担っており、訪れる人々に安らぎを与えています。山頂からは、山陰海岸国立公園や山陰海岸ジオパーク、円山川湿地、さらには蘇武岳山系や東床尾山を一望することができ、特に雲海が発生した際の壮大な景色は、訪れる人を魅了します。

特に早朝や夕方に見られる雲海の中から出現する山々のシルエットは、幻想的な美しさです。写真撮影に訪れる観光客やハイカーの姿も多く、四季折々の自然の移ろいを楽しむことができます。

放送中継局の設置

来日岳の山頂は、通信インフラのハブとしての一面も持っています。NHK神戸放送局をはじめ、毎日放送（MBS）、朝日放送テレビ（ABCテレビ）、関西テレビ放送（KTV）、讀賣テレビ放送（ytv）など、多くの地上波放送の中継局が設置されています。県域民放のサンテレビジョン（SUN）や、兵庫エフエム放送（Kiss FM KOBE）に加え、地域のコミュニティFM「エフエムたじま」（FMジャングル）もここから放送を行っており、地域住民にとって重要な情報源となっています。

地上デジタル放送の開局は2007年11月1日で、同年の8月27日にはNHKが試験電波を発射しました。民間放送もその後に続き、スムーズな放送サービスを提供するための基盤がここに築かれました。

デジタルとアナログの歴史

地上デジタル中継局は、北近畿地域におけるテレビ放送の鍵となるもので、2007年10月18日には総務省近畿総合通信局から免許が交付されました。これにより、地域住民は高品質な映像を楽しむことができるようになりました。アナログ放送時代においては、NHK神戸が2ch、サンテレビが3ch、MBSテレビが4ch、ABCテレビが6ch、関西テレビが8ch、読売テレビが10ch、NHK教育が12chの設定がされていました。

このように、来日岳は単なる観光地に留まらず、地域の文化や通信の重要な拠点でもあります。自然の美しさと先進的な通信技術が共存するこの場所は、地域住民にとって特別な意味を持つ場所となっています。

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