兵庫エフエム放送

兵庫エフエム放送株式会社の概要

兵庫エフエム放送株式会社は、兵庫県を放送対象地域とするFMラジオ放送を行っている特定地上基幹放送事業者です。愛称は『Kiss FM KOBE』で、多くのリスナーに親しまれています。また、同社は2010年に経営破綻した旧法人から事業を引き継ぎ、現在の形となりました。

基本情報

兵庫エフエム放送のコールサインはJOIV-FMであり、本社送信所の周波数は89.9MHzです。この周波数は、日本におけるFM補完放送が開始されるまでは、最も高い周波数でした。放送は5:00から24時間体制で行われていますが、毎週日曜の深夜から月曜未明にかけて3:00から5:00はメンテナンスタイムとして番組が休止されます。

特徴と番組

この局では、パーソナリティを「SOUNDCREW」、リスナーを「Kissner」と呼んでおり、親近感を大切にしたコミュニケーションを重視しています。また、兵庫県を中心に天気予報や交通情報を提供し、地域密着型の放送を行っています。

開局当初は日本語のナレーションが主でしたが、現在ではオープニング・クロージングで英語によるナレーションが流れるなど、インターナショナルな雰囲気を醸し出しています。さらに月初めには番審報告として「Kiss MONTHLY REPORT」が放送されるなど、透明性のある運営を行っています。

歴史

兵庫エフエム放送の前身は株式会社Kiss-FM KOBEであり、1989年に設立されました。開局当初から神戸市と姫路市にスタジオを設け、地域に密着したプログラムを展開してきました。特に国際都市神戸の特性を生かし、多言語プログラムや独自の音楽センスによる番組が注目を集めました。

1995年1月に発生した阪神・淡路大震災以降は、地震情報を多言語で発信するなど、地域のコミュニティに貢献しました。1990年に独立局としての地位を確立した後、多くのリスナーから支持を受けてきましたが、2003年には全国FM放送協議会（JFN）に加盟し、その後も番組編成を見直しつつリスナーのニーズに応えています。

経営問題と新法人設立

しかし2009年末には粉飾決算の疑いが浮上し、2010年には経営危機に直面。最終的には旧法人は民事再生法の適用を申請し、10月1日より兵庫エフエム放送として新法人が事業を引き継ぎました。新法人では、自社制作番組を増加させ、リスナーに楽しんでもらえるような放送を目指しています。

現在の状況

新法人としてスタートした兵庫エフエム放送は、開局20周年を迎え、より多くのリスナーに支持される番組づくりを進めています。社長の方針のもと、自社制作番組を増やし、より多様なコンテンツの提供を目指しています。また、radikoを通じた配信など、最新の技術を取り入れ、視聴者のニーズに応える努力を続けています。

このように兵庫エフエム放送は、地域密着型のFM放送としての特徴を活かしながら、時代の変化に対応しつつ発展を遂げています。

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