東一宮

東一宮

東一宮（ひがしいちのみや）は、岡山県津山市に位置する地名です。その郵便番号は708-0814です。

概要

この地域は、現在、津山市内において町・大字別の人口が最も多い地域の一つとして知られています。かつて2010年時点では小田中、小原に次ぐ3番目の人口規模でしたが、その後の変化は著しいものがあります。近年の新しい住宅開発などを背景に、特に若い世代の転入が多く見られ、人口の増加が著しい地域として注目されています。

具体的な人口動態を見ると、2005年の国勢調査で2,866人だった人口は、調査方法は異なるものの、2010年の津山市の調査では3,435人へと増加しており、短期間での人口の伸びが確認できます。さらに、2010年の津山市調査による年齢階級別の人口構成を詳細に見ると、35歳から39歳の層が最も多くを占め（397人）、また0歳から9歳を含む若年層が人口上位の多くの部分を占めていることが特徴です。対照的に、65歳以上の高齢者層は各年齢階級において軒並み二桁の人口にとどまっており、地域全体として若年層が多く活気がある傾向にあることが明らかです。

地理

東一宮は、一宮地区の東端に位置しています。地域内には、豊かな自然環境を象徴するように横野川や宮川といった河川が流れています。

歴史

東一宮の歴史は、いくつかの村の合併と分離、そして再編成を経て形成されてきました。明治5年（1872年）には、この地域にあった東一宮里方村上組、東一宮里方村下組、東一宮山方村東組、東一宮山方村西組の四つの村が合併し、新たに東一宮村が誕生しました。

しかし、その後の明治19年（1886年）には、再び東一宮村と東一宮山方村に分村されるという動きがありました。そして、明治22年（1889年）6月1日の町村制施行に伴い、東南条郡に属していた東一宮村は、再び東一宮山方村と合併して新たな東一宮村となりました。この時、元の東一宮村は村内の大字「東一宮」となり、村役場が置かれる中心地となりました。

明治33年（1900年）4月1日には、郡の再編が行われ、東南条郡が東北条郡、西西条郡、西北条郡と合併し、苫田郡の一部となりました。そして、昭和26年（1951年）4月1日には、東一宮村が同じ苫田郡に属していた一宮村と合併し、さらに広い範囲を包含（ほうがん）する新しい一宮村が誕生しました。その後、この一宮村は津山市に編入され、現在に至っています。

交通と施設

地域の交通路としては、岡山県道68号津山加茂線が通っており、周辺地域とのアクセスを支えています。地域内には、子供たちが学ぶ津山市立一宮小学校をはじめ、生活に便利なザグザグ東一宮店やコメリ津山東一宮店、地域の安全を守る一宮駐在所などが立地しており、住民の生活を支える施設が整っています。

旧地名との関連

現在の津山市内には「東一宮」という地名が存在しますが、「西一宮」という地名はありません。しかし、かつて津山市に編入される前の一宮村には「西一宮」が存在しており、これは現在の津山市「一宮」にあたる地域でした。また、歴史の項で触れた「東一宮山方」もかつて存在しましたが、津山市への編入時に「山方」と改称されています。このように、過去の地名と現在の地名には、地域の変遷を示す興味深いつながりが見られます。

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