東中野修道

東中野 修道 (ひがしなかの しゅうどう)

東中野修道（1947年10月19日生まれ、本名：修）は、日本の歴史学者であり、亜細亜大学の名誉[[教授]]です。彼は特に「南京大虐殺」に関する研究で知られており、その業績や発言は賛否を呼んでいます。鹿児島県出身で、1971年に鹿児島大学の法文学部文学科を卒業後、1979年から亜細亜大学で教鞭を執りました。1995年には、「東ドイツ国家安全省に関する研究」という論題で立正大学から博士（文学）の学位を取得しています。

経歴と研究活動

東中野の学術活動は1970年代から始まり、以後、亜細亜大学での助手から教授、さらには法学部法律学科の教授など、数々の役職を歴任しています。1985年には米国西ワシントン大学で客員[[教授]]を務めた後、1994年から亜細亜大学の教授として活躍し続けています。彼は研究活動の一環として、2001年には日本思想史と政治思想史についての授業を担当し、2010年には大学院法学研究科の委員長に就任しました。

南京大虐殺研究

1998年、彼は著書『「南京虐殺」の徹底検証』で、旧日本軍による南京大虐殺は存在しなかったと主張しました。本書は、多くの議論を引き起こし、特に南京大虐殺の証拠とされる資料が捏造であると位置付けました。この主張は、後に名誉毀損裁判に発展し、彼と書籍の出版元が被害者である夏淑琴に対して賠償金を支払う結果となりました。

論文や著書

彼の研究は著書や論文を通じて広められており、特に南京事件に関連するものが多く見られます。2005年の共著『南京事件「証拠写真」を検証する』では、多数の歴史資料を再評価し、代表的な「証拠写真」が信憑性に欠けることを指摘しました。さらに、彼は国民党のプロパガンダをテーマにした論文を発表し、その中で南京虐殺の根拠が揺らいでいることを主張しました。

評価と批判

東中野の研究は賛否が分かれており、彼の主張を支持する声もあれば、徹底的に反論する声もあります。特に、彼の南京大虐殺に関する立場は、批判者によって「トンデモ本」として否定されることもしばしばです。一方で、彼の資料に対する検証や研究方法を評価する意見も多く、漫画家の小林よしのりなどから「最新の研究として信頼できる」との評価を受けています。

結論

東中野修道は、南京大虐殺に関する研究を通じて、日本の歴史研究における重要な人物となっています。彼の研究は日本国内外で多くの議論を呼び起こし、歴史的事実に対する理解を深める一助となっている一方、その論争的なアプローチが彼の評価を分かつ要因ともなっているのが現状です。彼の業績は、歴史学のあり方や事実の解釈の重要性を再考させる材料となっています。

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