東京コカ・コーラボトリング

東京コカ・コーラボトリング株式会社：歴史と事業の変遷

東京コカ・コーラボトリング（TCCB）は、かつて東京都を販売拠点としていた日本コカ・コーラのボトラーであり、コカ・コーライーストジャパン株式会社（CCEJ）の完全子会社でした。創業者である高梨仁三郎氏によって設立され、本社はCCEJ社内に置かれていました。

沿革

TCCBは、1950年代後半から2010年代にかけて、数々の変革を経験しました。

1956年: 高梨仁三郎氏が東京飲料株式会社を設立。
1957年: コカ・コーラ本社から芝浦工場の設備を継承し、コカ・コーラの製造販売を開始。
1958年: ファンタオレンジ、グレープ、クラブソーダを発売。
1962年: 東京コカ・コーラボトリング株式会社に社名変更。
1963年: 多摩工場が竣工し、1号びん詰ラインが稼働。
1964年: 他のボトラーからの仕入れにより、コカ・コーラホームサイズを発売。
1965年: コカ・コーラ250ml缶を発売。
1966年: 芝浦工場にホームサイズ専用ラインを設置し、自社生産を開始。
1967年: 稲城工場が竣工し、1号びん詰ラインが稼働。
1970年: 多摩工場隣接地に多摩第二工場が竣工。
1971年: 多摩第一工場で缶詰ラインが稼働。
1973年: ドクターペッパー社とライセンス契約を締結し、ドクターペッパーの製造販売を開始。同時期に日本コカ・コーラが類似商品のミスター・ピブを導入するも、売り上げ不振に終わる。後にドクターペッパーは日本コカ・コーラの一ブランドとなる。
1974年: 本社新社屋が竣工。芝浦工場でプレミックス、ポストミックス製造を開始。
1976年: ペプシに対抗し、リターナブルびんのコカ・コーラ300mlびんを発売。
1977年: 稲城工場でコカ・コーラ1リットルサイズ製造開始。
1979年: 自社ブランドのトレッカコーヒーの販売を中止し、ジョージアコーヒーを発売。
1982年: 稲城工場でコカ・コーラ1.5リットルサイズ製造開始。多摩工場でジョージアコーヒーの受託生産を開始。
1983年: 稲城工場でコカ・コーラ1.5リットルPETボトル製造開始。
1984年: 芝浦工場閉鎖。
1986年: 稲城工場で無炭酸飲料（アクエリアス、HI-Cサンフィル等）1.5リットルPETボトル製造開始。
1991年: 東京カナダドライをカルピス食品工業へ譲渡。多摩工場で各種缶製品の製造が可能な新ラインが稼働。社名を株式会社丸仁に変更するとともに、清涼飲料水の製造・販売部門を分離専業化、新しい東京コカ・コーラボトリング株式会社として再発足。
1998年: 稲城工場にPETボトル無菌充填ラインを導入。
2001年: 関東3ボトラー（東京・三国・利根）による共同製造会社コカ・コーライーストジャパンプロダクツを設立。
2002年: 販売機器サービス部門を別社化し、機材サービス新会社を設立。
2003年: コカ・コーラナショナルビバレッジ社事業開始。
2005年: 稲城工場閉鎖。
2007年: 日本コカ・コーラが第三者割当増資を引き受け、総株数の34%を出資。
2009年: 丸仁ホールディングスとの資本関係を解消し、不動産事業を開始。
2013年: コカ・コーライーストジャパン株式会社を持株会社として、当社とコカ・コーラ セントラル ジャパン、三国コカ・コーラボトリング、利根コカ・コーラボトリングの4社が株式交換と会社分割により経営統合。当社はコカ・コーライーストジャパン株式会社の完全子会社となる。
2015年: 持株会社であったコカ・コーライーストジャパンが、コカ・コーラ セントラル ジャパン（2代目）、三国コカ・コーラボトリング、東京コカ・コーラボトリング、利根コカ・コーラボトリングの4社を吸収合併し、事業会社化。当社は消滅。

工場

TCCBは、複数の工場を運営していました。

多摩工場: 東京都東久留米市に位置し、後に隣接地に第二工場を建設。缶製品とびん製品の製造をそれぞれ集約。
芝浦工場（廃止）: 東京都港区に位置し、元々は軍用品のびん入りコカ・コーラを製造。後にシロップ工場に転換されるも閉鎖。
稲城工場（廃止）: 東京都稲城市に位置し、世界最高水準のびん製品ラインを備えていました。PETボトル無菌充填ラインも導入されましたが、後に閉鎖。

関連企業

TCCBは、以下の関連企業を有していました。

東京コカ・コーラグループ
アーバン ベンディックス ネットワーク株式会社
フレッシュ・ベンダー・サービス株式会社
株式会社ウエックス東京
マシン・メンテナンス・ネットワーク株式会社

関連項目

日本コカ・コーラ
コカ・コーライーストジャパン
東京ヴェルディ1969 - オフィシャルスポンサーであり、クラブ支援自動販売機を設置。
沖縄コカ・コーラボトリング - かつての親会社、丸仁ホールディングスが現在も子会社としているボトラー。
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