東京バプテスト神学校

東京バプテスト神学校

東京都文京区大塚にその所在地を置く東京バプテスト神学校は、日本におけるキリスト教プロテスタントの一派である日本バプテスト連盟に属する高等教育機関です。この神学校は、主に教会で奉仕する人材、すなわち牧師や宣教師、あるいは教会の働きを支える人々を育成することを目的としています。

設立から現在に至るまでの歩み

学校の歴史は、今から60年以上前の1962年に始まります。当初は「東京バプテスト福音宣教学院」として、新宿区西大久保にあった日本バプテスト連盟の旧事務所内に設立されました。これが現在の東京バプテスト神学校の源流となります。

創立からわずか4年後の1966年には、文京区大塚の「東京バプテスト学生センター」へと移転しました。そして翌1967年には、現在の名称である「東京バプテスト神学校」へと改称すると同時に、教育体制を拡充。神学科、教会教育科、教会音楽科の三つの学科を設置し、より専門的かつ多角的な教育を提供する体制を整えました。

その後も神学校はいくつかの場所を移りながらその歴史を紡いできました。1973年には再び連盟事務所内に移転。1991年には世田谷区下馬にある日本バプテスト宣教団の建物へ。そして1993年には目黒区中目黒の「恵泉バプテスト教会教育館」内に居を移しました。実に短期間に複数の場所を転々とした時期を経て、1997年、再び文京区大塚の地に戻り、茗荷谷教会の中に校舎を構えることとなりました。現在の校舎は、この文京区大塚にあります。

教育と国際連携

東京バプテスト神学校では、聖書に基づいた信仰を深く学び、それを現代社会においてどのように実践していくかを追求する教育が行われています。神学的な探求はもちろんのこと、教会運営や伝道、信徒教育、さらには教会音楽に至るまで、幅広い分野における知識と技能の習得を目指します。これは、1967年に設置された学科構成からもその意図がうかがえます。

また、国際的な視野を持つことも重視しており、1998年にはアメリカ合衆国にあるサウス・ウェスタン・バプテスト神学校（Southwestern Baptist Theological Seminary）と協力関係を結んでいます。これにより、教育内容の交流や、学生・教員の相互理解を深める機会を得ているものと考えられます。

神学校を構成する人々

現在の学校長は坂元幸子氏が務めています。学校の運営と教育の責任者として、神学校の教育理念に基づいた運営を担っています。

また、神学校はこれまで多くの卒業生を送り出してきました。その中には、音楽活動を通してキリスト教信仰を伝えている久米小百合氏のような著名な人物もいます。卒業生たちは、日本各地、あるいは世界において、牧師や宣教師、教会スタッフ、教育者など、様々な立場で活躍し、それぞれの場でキリスト教の働きを担っています。

東京バプテスト神学校は、日本バプテスト連盟の一部として、その信仰と伝統に基づきながら、今日の日本の社会、そして世界の教会が必要とする人材の育成に努めています。設立以来の幾多の変遷を経て、現在は文京区大塚の地で、神に仕え、人々に福音を伝える働きを目指す学生たちが日々学んでいます。

この神学校は、日本バプテスト連盟に連なる教会や個人の祈り、献金によって支えられており、教団の伝道・教育活動において重要な役割を果たしています。

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