東京事件

作品概要

『東京事件』（トウキョウケース）は、大塚英志が原作、菅野博之が作画を手がけた日本の漫画作品です。元々は『特撮エース』（角川書店）の第11号から連載が始まりましたが、その後同誌が休刊となり『月刊少年エース』に移行しました。しかし、2009年6月号からは長期休載に入っています。単行本はこれまでに2巻までが発刊されています。

物語は、昭和40年代の日本を舞台に、時間に関する特殊な能力を持つメンバーが集う「歴史科学研究所」（通称「浦島機関」）が描かれています。彼らはタイムトラベルを駆使して、過去に起こった不可能犯罪に立ち向かいます。作品内で取り扱われる事件は、実際に発生した現実の出来事をもとにしており、リアリティを持たせています。

連載の中断や再開については、詳細が明らかにされていませんが、大塚英志事務所が運営するTwitterアカウント「大塚八坂堂」では、菅野との作業手順に違いがあり、『ヤングエース』2017年10月号からの連載『東京オルタナティヴ』（西川聖蘭）が実質的なリメイクと見なされていることが述べられていました。

登場人物

『東京事件』には、多彩なキャラクターが登場し、それぞれが特異な能力を持っています。

• - 浦島正木（うらしま まさき）: 物語の主人公で、歴史科学研究所の所長。彼は過去の「東京事件」に関与してから「時間失調症」を抱え、27時間の範囲で意識が過去と未来を行き来する不思議な能力を持つようになります。戦時中には旧日本陸軍の「歴史修正研究所」で時間兵器の開発に携わっていました。

• - 宮川友紀子（みやがわ ゆきこ）: 警視庁からの出向刑事で、30秒間だけ時間を静止させることができる能力を持っています。

• - 疋田幸造（ひきた こうぞう）: 元交番勤務の巡査で、念写によって事件現場を再現する能力があります。

• - 三枝和美（さえぐさ かずみ）: 非常勤の職員で、特定が難しい予知夢を見ることができ、それを日記に記録しています。

• - 立山英夫（たてやま ひでお）: 警視庁からの出向で、キャリアを持つ元警官です。何者かからの命令で歴史科学研究所に派遣されました。

• - 奥野あや（おくの あや）: 歴史科学研究所の受付を担当する老婦人で、特別な能力はないものの鋭い洞察力で事件解決への手助けをします。

その他のキャラクター

• - 平岩（ひらいわ）: 警視庁の警部で、度々歴史科学研究所に難解な事件の捜査を持ち込むキャラクター。彼のあだ名は「鬼平」です。
• - 三枝: 浦島正木の旧友で、現在は大学病院に勤務し、正木の相談相手でもあります。
• - 土玉（どたま）: 浦島の元同僚で、現在は某大学に勤めています。
• - アルベルト・ヘルツォーネ: ドイツ出身の地質学者で、ダウジングの技術を持ち、アメリカ大使館で特殊工作に従事しています。

作品内事件

『東京事件』の中で取り上げられる事件には、以下のようなものがあります。

• - 草加次郎事件
• - もく星号墜落事故
• - 三億円事件
• - 光クラブ事件

これらの事件は、物語の進行を通じて、歴史科学研究所のメンバーが挑む課題となり、作品にリアリティと緊張感をもたらしています。

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