東京大学の科類

東京大学の科類とは、教養学部前期課程に設置されている、学生が将来進む専門分野を大まかに分けるための区分です。学生は入学時にいずれかの科類に所属し、それぞれの科類で提供される基礎教育を受けます。その後、進学選択を経て、後期課程の各学部に進学することになります。

科類は大きく文科と理科に分かれており、それぞれに複数の科類が存在します。

文科

文科一類: 法学や政治学を中心とした社会科学を学ぶ科類です。将来、法学部や経済学部、文学部などの社会科学系学部への進学を目指す学生が多く所属しています。

文科二類: 経済学を中心とした社会科学を学ぶ科類です。かつては文科一類に含まれていましたが、より経済学に特化した教育を行うために分離しました。経済学部への進学を目指す学生が多く所属しています。

文科三類: 言語学、思想、歴史学などの人文科学を学ぶ科類です。文学部をはじめとする人文科学系の学部への進学を目指す学生が多く所属しています。かつての文科二類が改組されたものです。

理科

理科一類: 数学、物理学、化学を中心とした数理科学・物質科学・生命科学を幅広く学ぶ科類です。工学部や理学部、農学部など、理系の幅広い学部への進学を目指す学生が所属しています。

理科二類: 生物学、化学、物理学を中心とした数理科学・物質科学・生命科学を学ぶ科類です。理科一類と比較して、生物学分野の比重が高いのが特徴です。理学部や薬学部、農学部などへの進学を目指す学生が所属しています。

理科三類: 生物学、化学、物理学を中心とした数理科学・物質科学・生命科学を学びますが、医学部医学科への進学を前提としたカリキュラムが組まれています。旧理科二類から分離した科類で、将来医師を目指す学生が所属しています。

科類と進学選択

東京大学では、前期課程の成績や個人の希望に基づき、後期課程の各学部への進学先が決定します。この進学選択は、学生の将来を大きく左右する重要なプロセスです。各科類での学びは、この進学選択に向けて、それぞれの専門分野の基礎知識と興味を深めるためのものです。

関連情報

東京大学の進学選択: 後期課程への進学先を決定する制度について。
文科 - 理科 (文系と理系): 科類を大別する文系と理系の区分について。
* 旧制高等学校: かつて存在した旧制高等学校の制度について。

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