東京大学新世代感染症センター

東京大学新世代感染症センター（UTOPIA）

東京大学新世代感染症センター、通称UTOPIAは、感染症研究の最前線を担う組織です。正式名称は「東京大学新世代感染症センター」で、The UTOPIA Centerとも呼ばれています。このセンターは、日本政府主導の「ワクチン開発・生産体制強化戦略」の中核を担い、世界レベルの研究者が集結して、感染症に対する最先端の研究開発を推進しています。

設立の背景

2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、世界中に大きな影響を与えました。欧米諸国が迅速に自国開発のワクチンを供給する一方で、日本は国産ワクチンの開発・供給で遅れを取りました。この状況を深刻に受け止めた日本政府は、将来のパンデミックに備え、2021年6月に「ワクチン開発・生産体制強化戦略」を閣議決定しました。この国家戦略に基づき、2022年3月には日本医療研究開発機構（AMED）内に「先進的研究開発戦略センター（SCARDA）」が発足し、その一環として、ワクチン開発のための世界トップレベル拠点形成事業が開始されました。

UTOPIAの役割

SCARDAが推進するこの事業において、東京大学はフラッグシップ拠点およびサポート機関として選定されました。このフラッグシップ拠点が、すなわち東京大学新世代感染症センター（UTOPIA）です。UTOPIAは、ワクチン開発の中核を担い、パンデミック発生時に迅速なワクチン開発と供給を目指します。また、本センターは、感染症に関する基礎研究から臨床応用まで幅広い分野をカバーし、世界最先端の技術と知識を結集し研究開発を推進します。

研究体制

UTOPIAは、東京大学内の各分野のエキスパートが集結した組織であり、以下の拠点と連携して研究活動を行っています。

シナジー拠点
北海道大学ワクチン研究開発拠点
千葉大学未来粘膜ワクチン研究開発シナジー拠点
大阪大学ワクチン開発拠点
長崎大学感染症研究出島特区
サポート機関
実験動物中央研究所（小型実験動物）
医薬基盤・健康・栄養研究所（大小型実験動物）
滋賀医科大学（大小型実験動物）
京都大学（ヒト免疫に関する解析）
理化学研究所（ヒト免疫に関する解析）
東京大学（ゲノム解析）

これらの拠点と連携しながら、基礎研究から臨床応用までを包括的にカバーし、ワクチン開発を加速させます。

初代センター長

初代センター長には、著名なウイルス学者である河岡義裕教授が就任しました。

施設

UTOPIAは、東京大学医科学研究所内に拠点を置いており、東京大学柏地区キャンパスにも新たな研究施設を建設予定です。

アクセス

所在地: 〒108-8639 東京都港区白金台4-6-1
最寄り駅:
東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線 白金台駅 徒歩0分
JR山手線 目黒駅 徒歩15分

関連情報

内閣感染症危機管理統括庁
国立健康危機管理研究機構
新型コロナウイルス感染症 (2019年)
COVID-19ワクチン

外部リンク

The UTOPIA Center 東京大学新世代感染症センター 公式サイト
東京大学新世代感染症センター (@UTOPIA_UTokyo) - X（旧Twitter）
* 東京大学新世代感染症センター (UTOPIA)【公式】 - YouTubeチャンネル

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