東京大学物性研究所

東京大学物性研究所について

東京大学物性研究所（ISSP）は、日本の基礎物性科学を牽引する研究機関として知られています。歳月を経て進化し続けるこの研究所は、1957年に設立され、当初は六本木に拠点を置いていましたが、2000年には千葉県柏市に移転しました。物性研は、基礎研究から応用研究まで幅広い研究を行い、科学技術の発展に寄与しています。

設立の背景と歴史

物性研究所の設立は、全国の物性研究者の要求や、日本学術会議の勧告、文部省及び科学技術庁の合意が背景にあります。旧歩兵第三連隊兵舎の一角に設けられ、設立当初から基礎的な物性科学の研究を推進するという目的がありました。

1980年代には、先端的な実験技術の開発が大きな目標となり、さまざまな研究設備が整備されました。この時期には、超低温物性、超強磁場、極限レーザー、表面物性、軌道放射物性という5つの重点研究テーマが進められました。

その後、1996年には新物質科学、物性理論、先端領域など5つの大研究部門に改組され、さらに、その後も徐々に組織が再編成されていきました。特に、2006年に新設された国際超強磁場科学研究施設や、2011年設立の計算物質科学研究センターなどは、常に時代の最前線を走る研究を支えています。

研究部門と施設

現在では、物性研究所は、凝縮系物性研究、物性理論研究、ナノスケール物性研究、機能物性研究、量子物質研究、そして社会連携研究部門など、6つの多様な研究部門を有しています。これに加えて、物質設計評価施設、中性子科学研究施設、国際超強磁場科学研究施設、計算物質科学研究センター、極限コヒーレント光科学研究センター、そして軌道放射物性研究施設という6つの附属研究施設があり、各分野の専門家たちが研究を進めています。

大学院教育

物性研究所はまた、東京大学大学院の教育にも関与しています。理学系や工学系、新領域創成科学研究科など、さまざまな専攻から大学院生が受け入れられ、専門的な知識と技術を学ぶことができます。彼らは、先端的な研究環境の中で、物理や化学に関する様々なテーマに取り組むことができ、将来の科学者として育成されます。

所在地

東京大学物性研究所は、千葉県柏市柏の葉五丁目1番地5に位置し、東京大学柏キャンパス内に所在しています。国際的な研究交流や共同研究を進められる環境が整っており、多くの研究者が活躍しています。物性研は、常に新しい科学のフロンティアを開拓し、世界の科学技術の発展に貢献することを目指しています。

このように、東京大学物性研究所は、長い歴史を持ち、先進的な研究が行われることで、物性科学の発展に寄与し続けています。

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