東京慈恵会医科大学葛飾医療センター

東京慈恵会医科大学葛飾医療センター：歴史と医療への貢献

東京慈恵会医科大学葛飾医療センターは、東京都葛飾区青戸に位置する、東京慈恵会医科大学の附属病院です。80年以上の歴史を持ち、地域社会における重要な医療機関として、その役割を担っています。

歴史：結核診療所から総合病院へ

1938年、大島貫一医師が開設した結核専門の診療所を起源とし、その後、東京慈恵会医科大学の附属病院となりました。幾度かの名称変更や組織改編を経て、1946年には総合病院としての体制を整え、地域住民への包括的な医療提供を開始しました。2012年には新病棟が完成し、現在の名称である「東京慈恵会医科大学葛飾医療センター」となりました。この改称は、単なる名称変更ではなく、新たな医療体制への転換を象徴する出来事でした。

医療理念と診療体制

当医療センターの基本理念は、「病気を診ずして、病人を診よ」という精神に基づいています。患者さん一人ひとりの状況を丁寧に把握し、その方に最適な医療を提供することを目指しています。そのため、多様な診療科が設置されており、内科、外科、産婦人科、小児科、精神科、そして整形外科や形成外科といった専門性の高い科も充実しています。さらに、リハビリテーション科も備え、患者さんの回復を多角的にサポートしています。

高度な医療技術と設備に加えて、温かい人間味あふれる医療を提供するために、医師や看護師をはじめとする医療スタッフが、日々研鑽を積んでいます。チーム医療を重視し、専門分野の垣根を越えた連携を強化することで、より質の高い医療を提供することに尽力しています。

社会貢献と信頼

東京慈恵会医科大学葛飾医療センターは、地域社会に貢献する医療機関として、様々な役割を担っています。救急医療、休日夜間診療にも対応し、緊急度の高い医療ニーズにも迅速に対応しています。また、多くの公的機関からの指定医療機関として、幅広い医療保障を提供しています。

さらに、臨床研修指定病院として、次世代の医療人を育成する役割も担っており、質の高い医療の継続性を担保しています。

アクセスとその他情報

京成本線・京成押上線青砥駅、JR東日本常磐線亀有駅からバスでアクセス可能です。

東京慈恵会医科大学の創設者である高木兼寛医師の「麦ごはん」の理念を受け継ぎ、入院患者さんには、週1回程度麦ごはんを提供しています。これは、健康増進と食育の一環として、伝統的な医療への配慮を示す取り組みです。

過去には、医療事故も経験し、その経験を教訓に、医療安全への取り組みを強化し、患者さんの安全を第一に考える体制を構築しています。現在も、医療の質向上、安全管理体制の充実、地域社会との連携強化といった課題に取り組み続けています。

東京慈恵会医科大学葛飾医療センターは、これからも地域住民の健康を守り、より良い医療を提供し続けるために、努力を続けていくでしょう。

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