東京濾器

東京濾器株式会社

東京濾器株式会社（Tokyo Roki Co., Ltd.）は、自動車部品の開発・製造・販売を主な事業とする企業です。低公害化技術に力を入れており、自動車業界における環境規制の強化に対応した製品開発を積極的に行っています。その製品は、商用車、乗用車、建設機械、汎用機械向けが中心ですが、工作機械、産業機械、船舶、二輪車、さらには家電製品にも採用されており、その技術力の高さが伺えます。

主な製品

排ガス浄化マフラー（触媒コンバータ）: 自動車の排気ガスを浄化する装置です。有害物質を低減し、大気汚染の抑制に貢献します。
排ガス浄化触媒: 排ガス浄化マフラーに組み込まれ、化学反応を促進することで有害物質を無害化します。
各種フィルタ: エンジンオイル、燃料、エアなどの不純物を取り除くためのフィルタです。自動車の性能維持に不可欠な部品です。
工作機用フィルタ: 工作機械の動作油から不純物を取り除くことで、機械の精度と寿命を向上させます。
EGRクーラ: 排気ガスの一部をエンジンに戻すEGRシステムに用いられる冷却装置です。排出ガス中の窒素酸化物（NOx）を低減します。
オイルクーラ: エンジンオイルの温度上昇を抑制し、エンジンの焼き付きを防ぎます。
オイルミストセパレータ: エンジン内のオイルミストを分離し、大気への放出を防ぎます。
吸気システム: エンジンに最適な量の空気を供給するためのシステムです。効率的な燃焼をサポートします。

沿革

東京濾器株式会社は、1949年に東京都大田区田園調布で設立されました。当初は、内燃機関用のエアクリーナやオイルフィルタの製造・販売から事業をスタートしました。その後、技術部門を設け、自社で濾紙開発を開始。1955年には本社・工場を神奈川県川崎市武蔵小杉に移転しました。

1960年代に入ると、マフラーの製造や各地への営業所開設など、事業拡大の動きが加速しました。1970年代には、排ガス浄化マフラーの実車走行試験を開始するなど、環境技術への取り組みを強化しました。

1980年代以降は、コンピュータの導入や技術センターの開設、特殊機器製品の開発など、技術革新を積極的に進めました。1990年代には、全社オンライン統合ネットワークシステムを稼働させ、業務効率化を図りました。2000年代に入ると、中国やタイ、メキシコなど海外への生産拠点展開を積極的に進め、グローバル企業としての地位を確立しました。

現在では、相模原市に複数の工場を持つほか、山梨県、滋賀県、広島県、静岡県に生産拠点を構え、国内外に幅広い事業を展開しています。

生産拠点

相模第1工場: 神奈川県相模原市中央区田名塩田
相模第2工場: 神奈川県相模原市中央区田名
相模第3工場: 神奈川県相模原市中央区田名塩田
大月工場: 山梨県大月市賑岡町畑倉
草津工場: 滋賀県草津市青地町
広島工場: 広島県安芸高田市向原町坂
東京濾器名倉製作所: 静岡県浜松市浜名区引佐町奥山
東京濾器山村製作所: 滋賀県高島市新旭町太田

参考文献

『神奈川の中堅150社』（1997年、日本経済新聞社）

関連項目

東計電算: 東京濾器の機械計算課を母体として設立された企業です。

外部リンク

* 公式サイト

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