東京第一師範学校

東京第一師範学校について

東京第一師範学校（とうきょうだいいちしはんがっこう）は、1943年に東京都内に設立された官立の師範学校です。この学校は東京府内にあったいくつかの師範学校、具体的には東京府師範学校、青山師範学校、女子師範学校を統合し、新たに組織されました。ここでは、東京第一師範学校の設立からその後の歩みを詳しく紹介します。

概要と歴史的背景

東京第一師範学校の起源は1873年に遡り、小学校教員講習所として設立されたことに始まります。当初は東京府庁構内の旧町会所を使用し、小学校教員を目指す人々に必要な学問や教授法を教えていました。1876年には東京府小学師範学校と名称を変更し、さらに附属小学校の設立などが行われ、教育機関としての基盤を固めていきました。

1943年には、東京府青山師範学校と東京府女子師範学校が統合され、新たに東京第一師範学校が設立されました。この時、本校は男子部と女子部を併設し、専門学校として本科3年、予科2年の課程を設けることになりました。

沿革の詳細

1873年に設立された後、1875年に校舎の新築が決定され、1889年には竹早校地に移転しました。その後も移転を繰り返し、1900年に青山校地に移動しました。1936年には世田谷校地に移転し、1951年まで使用され続けました。

1949年には学制改革が行われ、「東京学芸大学」が発足し、東京第一師範学校はその母体の一つとなりました。この時から師範学校としての入学生募集は停止され、以降は東京学芸大学の一部として新たな運営が始まりました。最終的には1951年に最後の卒業生を送り出し、東京第一師範学校は廃止されることとなります。

校地の変遷

東京第一師範学校はその間に多くの校地を利用してきました。最初は東京府庁講内に設置され、後に竹早校地、青山校地、最終的には世田谷校地へと移りました。これらの校地は、今でも各種教育施設に利用されています。

教育と文化の発展

東京第一師範学校では、教員養成にあたるカリキュラムが充実しており、修業年限や専門科目において様々な改革が続けられました。また、附属小学校や幼稚園も開設され、教育実習の場として機能しました。

数々の教育改革を経て、東京第一師範学校は戦後も教育界に貢献し続け、東京学芸大学にその伝統を引き継ぎました。特に初代の学長として、東京第一師範学校の校長であった木下一雄が学芸大学のトップに立ったことは注目に値します。

終わりに

東京第一師範学校は、その歴史の中で多くの教育者を育成し、日本の教育界に多大な影響を及ぼしました。廃止されるまでのその歩みは、教育の重要性と進化を物語っています。現在、その足跡は東京学芸大学として受け継がれ、教育機関の発展に貢献し続けています。

もう一度検索