東京警備指令 ザ・ガードマン

東京警備指令 ザ・ガードマン

『東京警備指令 ザ・ガードマン』は、1965年4月から1971年12月までの間にTBSで放送されたテレビドラマです。全350話を数え、毎週金曜日の21:30から22:30に放送されるこのシリーズは、たびたび視聴率30％を超える人気を誇りました。作品の中心となる東京の警備会社「東京パトロール」を舞台に、市民を守るために奮闘するガードマンたちの姿が描かれました。

あらすじと特徴

本作では、高度経済成長期の日本を背景に、警備員たちがさまざまな犯罪や事件に立ち向かう姿が描かれました。通常、「制服を着た警備員」のイメージがありますが、ここではスーツ姿の警備員たちが活躍し、行動範囲も広く、場合によっては海外にまで及ぶ潜入捜査を行いました。警察に近い役割が強調されており、視聴者に新たな警備のイメージを示しました。

このドラマは、当初はモノクロ表現で制作されていましたが、後期にはカラー作品に移行しました。また、制作当時、当dealerships店が普及していなかったこともあり、KLMオランダ航空とのタイアップで海外ロケが行われるなど、華やかな映像が印象的でした。

制作経緯と影響

『ザ・ガードマン』というタイトルの提案を行ったのは、実際の警備会社、日本警備保障の社長でした。彼は、番組の脚本に「乱暴な言葉づかいの使用や女性に絡むエピソード、酒の描写を禁止する」という条件を出し、警備員のイメージを健全に保とうとしました。この結果、番組内で使われた「ガードマン」という言葉が和製英語として知られるようになり、広まりました。一方で、制作側が掲げた方針は、後の世代に影響を与えました。

放送当時、視聴者の関心を引いたのは、ガードマンたちが犯罪に立ち向かう姿勢でした。このスタイルは、後に放送されたドラマに影響を与え、特に昭和40年代のアクションドラマブームを生むきっかけとなりました。

事件と反響

人気の一方で、番組には残虐なシーンも多く含まれており、視聴者からの抗議も相次ぎました。特にPTAからは「子供に見せたくない番組」としての抗議が多く、放送の継続が難しくなる場面もありました。それでも多くのファンを持ちつづけ、最終的には1971年に制作会社である大映の倒産とともに番組は終了しました。再放送は行われたものの、時代と共に観ることができないシーンも多く残され、現在ではCS放送が主な再放送の方法となっています。

スタッフと出演者

番組の制作にはさまざまなスタッフが関わり、プロデューサーにはお願いされた欄が多く見られます。また、主演の宇津井健を始め、藤巻潤や川津祐介など多彩な出演者が名を連ね、彼らはそれぞれ魅力的なキャラクターを演じました。特に高倉隊長の役を演じた宇津井は、実働部隊のリーダーとして視聴者に強い印象を残しました。

最後に

『東京警備指令 ザ・ガードマン』は、単なる犯罪捜査劇ではなく、警備という職業をテーマにした革新的な作品として、日本のテレビドラマの歴史に名を刻むものとなったのです。今後も振り返られるべき作品であり、その影響は現在においても続いています。

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