東京辰巳国際水泳場

東京辰巳国際水泳場は、東京都江東区に位置し、1993年8月にオープンした国際規格の水泳施設です。この水泳場は、代々木オリンピックプールの後継として、日本国内の水泳競技を支える中心的な施設でした。ここでは、全国規模の日本選手権や多くの国際大会が開催され、2020年東京オリンピックの水球競技の会場としても使用されました。

施設概要

東京辰巳国際水泳場には、主に次の施設があります。

- メインプール：50m×25mで10レーン（公認8レーン、短水路16レーン）を装備し、飛込競技以外の水泳に使用されます。このプールは可動床を設置しており、水深は1.4mから3mに調整可能です。また、観客席は合計5,035席あり、うち3,635席は固定席です。
- サブプール：50m×15mの7レーンを有し、競泳専用です。観客席は地下に位置しているため、利用者を意識した設計となっています。
- ダイビングプール：25m×25mの国際公認プールで、水深は5mに達します。こちらでは飛込競技とアーティスティックスイミングが行われ、観客席はメインプールと共通です。

大会の開催

この水泳場では、さまざまな大会が定期的に開催されていました。特に有名な大会には、東京辰巳国際水泳場杯（TATSUMI CUP）があり、毎年3月にはシンクロと飛び込み、9月には競泳とフィンスイミングの大会が行われています。水泳場主催大会は申し込みがあれば参加できることが特徴です。

また、オリンピックやパラリンピックだけでなく、日本選手権を含む他の大会も多く開催されてきました。これにより、東京辰巳国際水泳場は各種水泳競技の盛り上がりを支えてきました。

歴史的な出来事

この水泳場は、数多くの記録が生まれた場所でもあります。2008年には、北島康介選手がジャパンオープンにて世界新記録を樹立し、その記念として第4コースが特別なコースとして認定されました。また、2017年には渡辺一平選手が世界新記録を達成するなど、様々な競技者たちがここで輝かしい瞬間を迎えました。

2011年には東日本大震災が発生し、一時的に施設が閉鎖される事態もありましたが、その後再開され、さらなる改修工事も実施されました。2019年にはアスベスト問題が発覚し、修繕工事が求められる事態となりましたが、東京都は応急処置を講じることとしました。

今後の展望

2020年東京オリンピック・パラリンピックでは、水球の競技会場として使用されましたが、その後の施設について東京都は2021年9月にアイスアリーナへの転換計画を発表しました。この新しい施設名は「東京辰巳アイスアリーナ（仮称）」とされ、フィギュアスケートやアイスホッケーなどの国際大会が開催できる規模のリンクを整備する計画です。氷の設備は2023年度より工事が開始され、2025年度内の竣工を目指しています。

アクセス情報

東京辰巳国際水泳場は、公共交通機関を利用して訪れることができます。東京メトロ有楽町線の辰巳駅からは徒歩約10分、JR京葉線・りんかい線・または有楽町線の新木場駅からは徒歩約12分です。バスを利用する場合は、都営バスの各系統が到着する「辰巳駅前」停留所があります。

結論

東京辰巳国際水泳場は、日本における水泳競技の重要な拠点として、多くの大会や歴史的な瞬間を生み出してきました。今後はアイスアリーナとして新たな役割を果たすこととなり、さらなる進化が期待されています。

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