東京メトロ有楽町線

有楽町線の概要

有楽町線（ゆうらくちょうせん）は、埼玉県和光市にある和光市駅から東京都江東区の新木場駅までを結ぶ、東京地下鉄（東京メトロ）が運営する地下鉄路線です。全線は約28.3kmで、特に和光市駅から小竹向原駅間は副都心線と線路を共用しています。また、この路線は国土交通省の監修による「鉄道要覧」では8号線とされていますが、都市交通審議会の路線番号では一部の区間が13号線に指定されています。

路線名の由来

有楽町線の名称は、有楽町を通過することから名付けられました。路線図や車両の色は「ゴールド」に設定されており、路線記号はYで表されています。

路線形状と構造

この路線は、東京の中心から南東に伸びる構造で、和光市駅を出発した後、池袋、飯田橋を経由して続きます。特に飯田橋からの市ケ谷付近では、南北線やJR中央・総武線に沿って一時南西へ向きを変え、その後再び南東方向に戻ります。物理的には、和光市駅を出発した後は、35‰という急勾配の坂を上り、東武東上線に沿って走行します。その後、地下鉄成増駅を経て地下に潜ります。

この路線の特徴は、地下区間での複線構造や副都心線との共用トンネルを使用する点です。例えば、麹町駅や銀座一丁目駅では、道路幅の制限から上下2段構造のホームが設けられています。また、大規模工事が行われた区間として、特に千代田区の麹町では、三菱UFJ銀行の下を通るためにアンダーピニング技術が用いられました。さらに、辰巳駅に向かう急勾配では、地上の高架に上がり、東京臨海高速鉄道と接続します。

乗客の安全対策

有楽町線の地下駅では、高潮や水害に備えて防潮扉や防水扉の設置が進んでいます。月島と辰巳の各駅には防潮扉があるほか、特に新富町と辰巳間には、緊急時にトンネル内への浸水を防ぐための設備が設けられています。

歴史と設計過程

有楽町線の建設は1962年に始まり、その計画のもとではいくつかの路線番号や設計が提案されました。1968年には都市交通審議会からの答申で有楽町線に関する形式的な認可が得られ、1974年には初めて池袋〜銀座間が開業しました。長い年月を経て、徐々に路線が拡張され、新木場までつながりました。

運行と接続

有楽町線は、東武東上線や西武池袋線などと相互直通運転を行っており、様々な接続列車により都心へのアクセスが容易です。平日朝のラッシュ時は、複数の列車が頻繁に運行され、さらには特別イベント時に臨時列車も運行されます。特に、西武ドームでのイベント時には観客輸送を目的とした専用列車が運行されることがあります。

車両について

現在、有楽町線で運行されている車両は、東京メトロの17000系や10000系で、さらに西武や東武の車両も利用されています。これらの車両は、通常の運行に加えて、イベント時に特別運行されることもあります。特に一定の路線では自動改札を通じてスムーズに乗り換えができるように整備されています。

未来の構想

将来的には、有楽町線を豊洲から住吉駅までの延伸を計画しており、その準備段階が着実に進められています。追加される駅が計画されており、新しい交通ネットワークを形成する見込みです。

有楽町線は多様な運行形態を持つ重要な路線であり、東京の交通の一翼を担う存在として今後の発展が期待されています。

もう一度検索