東京都立世田谷工業高等学校

東京都立世田谷工業高等学校

東京都立世田谷工業高等学校（とうきょうとりつ せたがやこうぎょうこうとうがっこう）は、かつて東京都世田谷区成城に存在した都立の工業高等学校です。「世田工（せたこう）」の通称で地域住民や卒業生に親しまれていました。

沿革

世田谷工業高等学校は、時代の変遷と共にその姿を変えてきました。

1940年: 東京府立第二機械工業学校として設立。
1941年: 東京府立重機工業学校へ改称。
1943年: 東京都立重機工業学校へ改称。
1948年: 東京都立世田谷工業高等学校へ改称。

2005年3月、東京都立小石川工業高等学校との統合により、東京都立総合工科高等学校となり、全日制課程は閉課程となりました。定時制課程も2009年3月をもって閉課程となり、その歴史に幕を閉じました。学校の跡地は、統合後の総合工科高校に引き継がれ、現在も活用されています。

教育課程

最盛期には、以下の学科が設置されていました。

全日制課程：機械科、電気科、電子機械科など
定時制課程：自動車科

時代のニーズに合わせて学科の改編も行われ、工業技術者を育成するための専門的な知識・技術を学ぶことができました。

硬式野球部

世田谷工業高等学校の硬式野球部は、都立高校の中でも有数の強豪として知られていました。1974年の西東京大会ではベスト4に進出。都立高校としては珍しい専用グラウンドを持ち、恵まれた環境で練習に励んでいました。多くのプロ野球選手や、大学・社会人野球で活躍する選手を輩出しています。2004年の最後の夏には、3年生部員のみで東東京大会準々決勝に進出し、都立高校として唯一のベスト8進出を果たし、大きな話題となりました。その伝統は、統合後の都立総合工科高校硬式野球部に引き継がれています。

著名な出身者

世田谷工業高等学校は、各界で活躍する著名人を数多く輩出しています。

山本一力（小説家）
小林正夫（国民民主党参議院議員）
倉骨道広（元プロ野球選手）
戸塚哲也（元サッカー選手、指導者）
仲代達矢（俳優）
内田勝一（元早稲田大学教授）

閉校後の現在

世田谷工業高等学校は閉校しましたが、その精神は総合工科高校に引き継がれています。卒業生たちは各方面で活躍し、世田谷工業高等学校の名を今も輝かせています。

関連項目

東京都高等学校の廃校一覧
日本の工業高等学校一覧
* 工業高等学校

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