東京都第11区 (中選挙区)

東京都第11区の概要

東京都第11区は、1976年に日本の衆議院で新たに設けられた選挙区であり、1993年まで存在しました。この選挙区は、東京都の多摩地方の西多摩・南多摩地域を中心に広がり、調布市や狛江市といった多くの人口を抱える地域が含まれていました。初めての選挙は1976年に行われ、当時は東京7区から分割されて誕生しました。

地域の概観

東京都第11区の区域は、以下の地域が含まれていました：八王子市、青梅市、府中市、調布市、町田市、日野市、福生市、狛江市、多摩市、稲城市、秋川市、西多摩郡などで構成されていました。1992年の公職選挙法改正の際、この選挙区は定数5となりましたが、その後、より詳細な小選挙区への分割が行われるまで議席争いは続きました。

歴史的背景

1976年の第34回衆議院議員総選挙では、前年の1972年に東京7区で当選した土橋一吉（日本共産党）や小山省二（自由民主党）、山花貞夫（日本社会党）などが11区に移動して立候補しました。この選挙では、新自由クラブの伊藤公介と山花貞夫がトップ当選し、政界に新しい風を吹き込みました。

以降、この選挙区は毎回激しい選挙戦が繰り広げられ、当選に必要な票数は常に10万票を超える激戦区となりました。1979年の選挙では、前回のトップ当選者が次点に転落し、選挙結果は予測がつかないものとなりました。

選挙戦の展開

1980年には伊藤公介が再び当選した一方、共に選出されていた長谷雄幸は落選しました。その後の1983年の選挙では、公明党が新たな候補を立てて当選し、一方で他の候補者の動向も目まぐるしく変わりました。1986年における議席数増加に伴い、選挙戦はさらに激しさを増していき、1989年には新たに立候補した候補者が相次いで当選を果たしました。

中選挙区から小選挙区へ

1994年には公職選挙法が改正され、小選挙区と比例代表制が導入されました。これにより東京都第11区は複数の小選挙区に分割され、1996年の選挙からは新たな選挙区での戦いが始まりました。特に伊藤公介と石川要三はその後小選挙区での強さを発揮し続けました。

選出された議員

東京都第11区で選出された議員には、土橋一吉や伊藤公介、山花貞夫など、多様なバックグラウンドを持つ政治家が名を連ねています。この選挙区での選挙結果は、地域の政治的な景観を形作る重要な要素となり、東京都全体の政策形成にも影響を与えてきました。

結論

東京都第11区は、多摩地域の重要な選挙区としての役割を果たしながら、数多くの歴史的な選挙戦を経て、1993年にその役割を終えました。これにより、東京都の政治風景は大きな変革を迎えることとなり、その後の選挙区制の見直しへとつながっていきました。

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