東京都道430号新宿停車場前線

東京都道430号新宿停車場前線

東京都道430号新宿停車場前線は、新宿区の四谷四丁目から西新宿一丁目に至る特例都道です。この路線は、かつて新宿通りをほぼ全線にわたって経由していましたが、2003年に経路が変更され、現在はその大部分が新宿区道に移管されています。2013年4月時点で、都道として残っているのは、新宿通りのごく一部区間のみとなっています。

概要

この路線の起点は、新宿区四谷四丁目（四谷4丁目交差点）で、国道20号および東京都道418号北品川四谷線と交差する地点です。終点は、東京都の告示では西新宿一丁目とされていますが、実際の終点は新宿区歌舞伎町一丁目（新宿大ガード東交差点）となっています。これは、東京都道4号東京所沢線および東京都道5号新宿青梅線と交わる場所です。

路線の実延長は、2012年4月1日時点で467mでしたが、2013年4月の道路区域の廃止により、現在はさらに短くなっています。

沿革

この路線の歴史は、四谷4丁目交差点から新宿駅に至る道路の認定に深く関わっています。この区間は、江戸時代には甲州街道の一部であり、新宿3丁目交差点から新宿駅までは青梅街道の一部でした。明治時代に入ると、これらの道路はそれぞれ一等道路、二等道路に指定されました。

1920年（大正9年）には、旧道路法に基づき、甲州街道は国道8号、青梅街道は府県道2号東京青梅線として認定されました。さらに、府県道116号四谷新宿停車場線と府県道181号淀橋新宿停車場線が新たに認定され、これらの路線は新宿駅周辺の交通網を形成していきました。

1952年（昭和27年）に新道路法が施行され、国道8号は一級国道20号となり、府県道は東京都道とみなされました。1961年（昭和36年）には都道が整理され、都道17号と都道18号が特例都道として認定されました。その後、1965年（昭和40年）にこれらは統合され、東京都道430号新宿停車場前線となりました。しかし、一部区間は新宿区に移管されました。

1993年（平成5年）には、新宿御苑トンネルの開通に伴い、路線の起点が四谷4丁目に変更され、旧国道20号区間が都道に編入されました。この時、路線は四谷4丁目から西新宿1丁目に至る本線と、新宿駅東口から新宿大ガード東交差点に至る支線、そして新宿駅東口駅前広場を含む形となりました。

2000年（平成12年）には、特例都道の移管方針が決定し、東京都と新宿区の間で協議が行われました。その結果、2003年（平成15年）に四谷4丁目から新宿駅東口交差点までの区間が新宿区に移管され、同時に靖国通りを経由する新たな経路が都道430号に編入されました。これにより、路線は新宿通り経由と靖国通り経由の複経路となりました。その後、2005年（平成17年）と2013年（平成25年）に他の区間も新宿区に移管され、現在の形となりました。

現在の状況

現在、都道430号の単独区間は、新宿駅東口交差点から新宿大ガード東交差点までの短い区間と、新宿駅東口駅前広場のみとなっています。かつての新宿通りを経由する区間は、ほぼ全域が新宿区に移管されています。

重複区間

現在の東京都道430号は、以下の都道と重複しています。

東京都道418号北品川四谷線（四谷4丁目交差点 - 富久町西交差点）
東京都道302号新宿両国線（富久町西交差点 - 新宿5丁目交差点）
東京都道4号東京所沢線（新宿5丁目交差点 - 新宿大ガード東交差点）
東京都道5号新宿青梅線（新宿5丁目交差点 - 新宿大ガード東交差点）

通過する自治体

東京都新宿区

交差する主な道路

東京都道4号東京所沢線（東京都道5号新宿青梅線重用、靖国通り・青梅街道） : 新宿大ガード東交差点

この路線は、新宿の歴史と都市構造の変化を反映しており、道路網の変遷を理解する上で重要な事例と言えるでしょう。

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