東京銀行本店 (建築物)

東京銀行本店の建築物について

沿革

東京銀行は1879年に設立された横浜正金銀行に起源を持っており、1899年に東京出張所を設け、翌年には支店に昇格しました。この支店の拡張を目指し、1907年には周辺の土地を取得し、1920年から建設を開始しました。しかし、関東大震災の影響で設計が修正され、工事は遅延しました。最終的に1927年6月30日に完成となりました。

第二次世界大戦後、正金銀行は占領軍の指示により解散させられましたが、その後の1946年12月に東京銀行が設立され、1947年1月に営業を開始しました。時代の変化と共に、旧本店は手狭となり、1964年から新しい別館の建設が始まり、1966年に完成しました。

その後、東京銀行は旧正金東京支店を解体し、その跡地に高層ビルを建設する計画を立案しました。この計画に対し、建築史家の村松貞次郎などが歴史的建物の保存運動を展開しましたが、1975年に新本店の建設に向けて解体が行われました。

新しい本店は1979年4月に竣工し、同年5月7日に開館しました。その後、東京銀行は三菱銀行と合併し、さらに東京三菱銀行が誕生しました。これに続き、東京三菱銀行とUFJ銀行が合併し、現在の三菱UFJ銀行日本橋支店となっています。

建築概要

旧正金東京支店の設計は、著名な建築家である長野宇平治が手掛けました。この建物は百尺規制がない時代に建設され、高さは110尺に達します。別館は三菱地所の設計で、大林組によって施工されました。また、旧本店の跡地に建てられた新本店も三菱地所の設計で、施工は竹中工務店が担当しました。この新本店には旧本店の一部の遺構も活かされています。

加えて、公開空地には建畠覚造による作品「瑞兆」が設置されており、そのデザインは訪れる人々に特別な印象を与えています。

東京銀行の本店は、その歴史や建築的な価値から多くの人々に親しまれ、銀行業務の中心として、また地域のシンボルとしての役割を果たしてきました。現代に至るまで、その存在は地域社会の重要な一部となっています。

参考文献

• - 『土木建築工事画報 第3巻第2号』 工事画報社、昭和2年（1927年）2月。
• - 『建築雑誌 第四一輯 第四九九號』 建築學会発行、昭和2年（1927年）8月。
• - 東銀史編集室編纂 『東京銀行史』 株式会社東銀リサーチインターナショナル発行、1997年12月。

外部リンク

• - 建築士から見たマンションについての本音を公開します - Yahoo!ブログ（ウェイバックマシン、2019年11月1日アーカイブ分）

以上、東京銀行本店の歴史や建築についての概要を述べてきました。この建物が今もなお重要な役割を持ち続けていることを心から願っています。

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