東北大博覧会

東北大博覧会（とうほくだいはくらんかい）

1967年4月14日から6月12日まで、宮城県仙台市の米軍苦竹キャンプ跡地で開催された東北大博覧会は、河北新報社の創立70周年を祝うための一大イベントでした。8万平方メートルの広大な会場には、科学と産業の未来をテーマにしたさまざまな展示が並び、多くの人々を魅了しました。この博覧会は、1,268,063人を超える来場者を迎えました。

会の概要と役員

博覧会の名誉総裁には三笠宮崇仁親王が就任し、名誉副総裁には宮城県知事や仙台市長など名士が名を連ねました。また、さまざまな県の知事や国会議員が顧問として、博覧会をサポートしました。

博覧会の会長には河北新報社の一力次郎が就任し、副会長には日野勝次郎が選ばれました。運営本部には、多くの専門家が集まり、円滑な運営を目指しました。

展示パビリオン

多彩なパビリオンが設けられ、それぞれが独自のテーマで来場者を迎えました。以下は主なパビリオンの紹介です。

• - あすの東北館: 30年後の東北を予測したパノラマ模型や、新産業都市の模型が展示されました。
• - 郷土の歴史館: 陸奥国分寺や多賀城国府の復元模型、戊辰の役に関するジオラマなどが展示され、東北の歴史を伝えました。
• - 旅と観光館: 全国の観光地や国立公園のカラーコルトンが展示され、さらに、民俗衣装の人形や姉妹都市の写真が来場者を楽しませました。
• - 交通科学館: リニアモーターカーや航空機模型、国産第一号自動車など、未来の交通手段をテーマにした展示が行われました。
• - 宇宙科学館: ジェミニ5号カプセルやアポロ計画に関する資料、各種ロケット模型が展示され、宇宙への関心を高めました。

他にも、婦人と生活館や農林水産館、電気科学館、近代工業館など多岐にわたるパビリオンが設けられ、各分野の技術や文化が紹介されました。

施設とアトラクション

博覧会では、様々なアトラクションや施設も用意されました。こどもの広場には、ジェットコースターや観覧車があり、家族連れにも人気でした。さらに、シャロレー牧場では肉牛が飼育されており、来場者に珍しい体験を提供しました。

また、TBC屋外ステージでは演芸実演が行われ、さらには実物大のロケット塔やモデル住宅が設置され、来場者が直接触れたり体験したりできる機会が提供されました。

博覧会の発展と来場者の反響

1966年に発足した博覧会事務局によって、事前に計画が練られ、開催準備が進められました。開会式には多くの著名人が出席し、本格的なスタートを切りました。特に、会期中の一日は76,949名の来場者を記録し、博覧会は大成功を収めました。

このイベントは、科学と産業の未来を想像する機会を提供し、地域の歴史や文化を再認識する場となりました。また、博覧会終了後もその影響は広がり、地域の発展に寄与しました。博覧会の詳細については、河北新報社の資料や宮城県議会の記録が参考になります。

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