ジェミニ5号

ジェミニ5号は、アメリカ合衆国の有人宇宙飛行計画であるジェミニ計画における5番目の宇宙船であり、1965年8月21日にタイタンII型ロケットによって打ち上げられました。同年8月29日に帰還しています。

概要

ジェミニ5号の主要な目的は、将来の月飛行計画を見据え、より長期間の宇宙滞在を可能にするための技術を実証することでした。先行するジェミニ4号での4日間の宇宙飛行に対し、ジェミニ5号では燃料電池を電源として使用することで、当時としては最長となる8日間の宇宙滞在を目指しました。

ミッション

1965年8月21日、ジェミニ5号はケープカナベラル空軍基地LC-19発射台からタイタンII GLVロケットを用いて打ち上げられました。当初のミッションには、同時に打ち上げられた小型衛星(REP)とのランデブー試験が含まれていました。REPは打ち上げ2時間後にジェミニ宇宙船から分離され、無線装置などが組み込まれていましたが、燃料電池の不調により電力不足が発生し、ランデブー試験は中止されました。

飛行3日目には、実機とのランデブーではないものの、ランデブーのための軌道制御飛行試験が実施されました。しかし、5日目には軌道姿勢制御システム(OAMS)のスラスターのうち1基が故障し、いくつかの試験が中止を余儀なくされました。これらのトラブルにもかかわらず、地球観測や医学的実験は実施されています。

大気圏再突入時には、宇宙船を傾けて揚力を利用し、従来よりも制御された再突入方法が試みられました。しかし、コンピューターの不調により、着水地点は予定されていた場所から約130kmずれた大西洋上となりました。ジェミニ5号のミッションには、アメリカ国防総省も人員10,265名、航空機114機、艦艇19隻を投入して支援を行いました。

現在、ジェミニ5号はNASAのジョンソン宇宙センター（テキサス州ヒューストン）で展示されています。

搭乗員

船長：ゴードン・クーパー
パイロット：ピート・コンラッド

予備搭乗員

船長：ニール・アームストロング
パイロット：エリオット・シー

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