東原敏昭

東原敏昭について

東原敏昭（ひがしはら としあき）は、1955年2月16日生まれの日本の技術者、実業家です。株式会社日立製作所の代表執行役会長という要職を務め、その卓越したリーダーシップと技術的専門知識で知られています。また、日立技術士会会長、日本インダストリアル・エンジニアリング協会会長、一般社団法人日本機械工業連合会会長、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会会長、公益財団法人日独協会会長など、多くの団体の会長を歴任しています。徳島県小松島市出身で、工学士（徳島大学）、修士（ボストン大学）の学位を有しています。

生い立ちと学歴

阿南工業高等専門学校を中退後、徳島大学工学部電気工学科を卒業。その後、ボストン大学大学院コンピュータサイエンス学科で修士号を取得しました。この学歴は、彼の技術的なバックグラウンドと、その後のキャリアにおける幅広い知識基盤を形成する上で重要な役割を果たしました。

日立製作所でのキャリア

1977年に日立製作所に入社して以来、制御システムの開発に携わりました。その後、交通システム設計部長、情報制御システム事業部長、電力グループCOOなどを歴任。2010年には日立プラントテクノロジーの代表取締役社長に就任しました。2014年には、日立製作所の代表執行役社長兼COOに就任し、2016年には代表執行役社長兼CEOに昇進しました。2021年からは代表執行役会長兼CEOとなり、現在は代表執行役会長を務めています。

その他の活動

日立製作所での活動に加え、次世代バイオ医薬品製造技術研究組合の理事長を務めるなど、技術革新を推進する様々な活動に積極的に参加しています。また、保健医療福祉情報システム工業会会長、電子情報技術産業協会会長、光産業技術振興協会理事長など、業界団体の要職を歴任し、産業界全体の発展に貢献しています。さらに、日本経済団体連合会副会長、日本電機工業会会長など、経済界における重要な役割も担っています。

人物像とエピソード

大学の同期には、ノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏がいますが、学生時代には面識がなかったとされています。これは、東原氏が教養の授業にあまり参加していなかったためだとされています。このエピソードからは、若き日から専門分野に情熱を注いでいた様子がうかがえます。

受賞歴と栄誉

2018年には、レオナルド国際賞を受賞しました。これは、彼の技術開発と経営における貢献が国際的に評価されたことを示すものです。

現在の役職

現在、東原敏昭は、株式会社日立製作所の取締役兼代表執行役会長を務めています。その他、日立技術士会会長、日本インダストリアル・エンジニアリング協会会長、一般社団法人日本機械工業連合会会長、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会会長、公益財団法人日独協会会長、一般社団法人日本経済団体連合会副会長など、多くの団体の役員を務めています。また、経済広報センターや発明協会などの副会長、量子技術による新産業創出協議会の副代表理事、中小企業研究センター顧問、ものつくり大学理事など、幅広い分野で活躍しています。さらに、教育未来創造会議構成員、経済産業省の半導体・デジタル産業戦略検討会議構成員、金融庁のフォローアップ会議構成員も務めるなど、日本の産業界における重要な意思決定に関わっています。

著書

2023年には『日立の壁―現場力で「大企業病」に立ち向かい、世界に打って出た改革の記録』を出版しました。これは、日立製作所における改革の過程を記録したもので、その経営哲学と実践知が反映されています。

東原敏昭は、その技術力、リーダーシップ、そして多岐にわたる活動を通じて、日本の産業界に多大な貢献をしている人物です。彼の活動は、今後の日本経済の発展に大きな影響を与えると考えられます。

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