東大阪市立図書館

東大阪市立図書館：地域に根付く学びの拠点

東大阪市立図書館は、大阪府東大阪市が運営する公共図書館です。3つの図書館、2つの分室、そして移動図書館2台からなる充実したネットワークで、市民に読書環境を提供しています。指定管理者制度を導入することで、効率的な運営とサービスの向上を目指しています。

歴史：戦後から続く知識へのアクセス

その歴史は、1947年4月に布施市立図書館として開館したことに始まります。当初は布施市中央公民館内に併設され、蔵書数1805冊でスタートしました。翌年には連合国軍総司令部 (GHQ) 民間情報教育局 (CIE) によって別棟の図書館が設置されるなど、戦後復興期において、知識へのアクセスを確保する重要な役割を果たしました。

開館当初から蔵書数は増加の一途を辿り、1949年には布施市立図書館条例・施行規則が公布されました。1957年には現在の高井田に移転し、公民館から独立。その後、1966年には移動図書館サービスを開始するなど、地域住民へのサービス拡充に努めてきました。

布施市が東大阪市と合併したことに伴い、現在の東大阪市立図書館へと発展を遂げ、現在に至ります。

館外貸出：広がる利用者の輪

東大阪市立図書館の利用カードは、東大阪市だけでなく、近隣自治体（八尾市、柏原市、大東市、大阪市、大阪狭山市、河内長野市、富田林市、羽曳野市、藤井寺市、松原市）の住民や、東大阪市内に通勤・通学する方にも発行されます。全館共通で利用できるため、多くの地域住民が図書館サービスの恩恵を受けることができます。

施設一覧：多様なニーズに対応

東大阪市立図書館は、複数の図書館と分室から構成されています。それぞれの図書館は、地域住民のニーズに合わせて、様々なサービスを提供しています。また、移動図書館「キキョウ号」（1996年購入）と「ウメ号」（1999年購入）が、各地域を巡回し、読書機会の提供に貢献しています。これらの移動図書館はそれぞれ約3000冊の蔵書を積載しており、地域住民にとって貴重な存在となっています。

残念ながら、旭町図書館は建物の老朽化により2016年に閉館となりました。

返却ポスト：利便性の向上

図書館の利用者の利便性を高めるため、各図書館・分室以外にも、近鉄駅周辺や公共施設など市内9箇所に返却ポストを設置しています。これらのポストを活用することで、利用者は時間や場所を選ばずに、手軽に図書の返却を行うことができます。

まちライブラリー：市民参加型図書館

東大阪市文化創造館では、図書館法に基づく施設ではありませんが、「まちライブラリー」という市民参加型の取り組みが行われています。市民が持ち寄った本を貸し出すことで、地域住民の交流促進や、読書の活性化に貢献しています。数千冊の蔵書の中には、漫画なども含まれ、幅広いジャンルの書籍を楽しむことができます。

東大阪市立図書館は、単なる蔵書施設ではなく、地域住民にとって学びの場、交流の場として、今後もその役割を果たしていくでしょう。

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