東天紅 (企業)

株式会社東天紅の概要

株式会社東天紅（とうてんこう）は、東京都上野池之端に本社を置く、中華料理レストランのチェーンを運営する企業です。関連会社には株式会社海燕亭があり、これらは小泉グループの一員として活動しています。なお、同名の中華料理レストランが韓国・ソウルに存在しますが、東天紅とは無関係です。

沿革

東天紅の起源は1948年にまで遡り、その年の9月7日に設立されました。設立当初は、上野温泉観光株式会社という名前で、1957年にはこの会社が改名されました。1961年には名を旧株式会社東天紅に変更し、本社を台東区池之端に構えることになります。当初の創業者である小泉一兵衛は、同年12月に上野で中国料理店をオープンし、これが後の東天紅の基礎となったのです。

1970年には大阪への進出があり、さらに1977年には休眠会社の名称を変更し、新たに株式会社東天紅を設立、本社を文京区湯島に移転しました。1984年には東京証券取引所一部に上場し、1991年には子会社として海燕亭を設立。その後、2003年に大阪証券取引所の上場を廃止しました。

次の大きな動きは2015年で、本社近くの池之端KGゴルフガーデンの廃業に伴い、新たに上野本店を開店しました。2016年には名古屋駅前に「KITTE名古屋店」を、2017年には恵比寿ガーデンプレイスタワー39階に「LUCIS GARDEN（ルーキスガーデン）恵比寿」を開店しました。

現在の店舗展開

2021年時点で、東天紅は秋田県から兵庫県にかけて合計17店舗を展開しています。各店舗には中国料理を提供する「東天紅」のほか、「LUCIS GARDEN」や「Cafe53」といったブランドもあります。過去には、京橋や広島、和歌山などにも店舗を展開していましたが、いくつかは閉店しています。

TOB事件（東天紅事件）

2000年には、急に現れた個人株主が発行済株式数の10.28%を取得したことから、TOB（株式公開買付）事件が発生しました。これに続いて別の男性がさらに株式を取得し、株価が急騰する状況が訪れました。しかし、数日後にこのTOBが撤回され、さらにメキシコ人実業家のTOBも書類の不備で無効となるなど、市場は混乱しました。

その結果、東京地検特捜部はこの事件に関与した男性らを逮捕し、証券取引法の違反が認められました。最終的には、彼らは罰金や懲役刑を受けることとなり、資金調達の目途がない中での株価操作と判断されました。

終わりに

株式会社東天紅は、長い歴史と多様な店舗展開を誇る中華料理の老舗として、今後の成長が期待される企業です。小泉グループの一員として、経済の動向にも敏感に反応し、新たな挑戦を続けていく姿勢が見られます。

もう一度検索