東小倉駅

東小倉駅について

東小倉駅（ひがしこくらえき）は、福岡県北九州市小倉北区に所在する、鹿児島本線上の駅です。九州旅客鉄道（JR九州）及び日本貨物鉄道（JR貨物）の路線が交差する地点に位置しますが、現在は旅客および貨物列車の発着は行われていません。ここは1915年4月に小倉鉄道の駅としてスタートし、その後1943年に富野信号場と統合されました。1962年までは日田線の起点でもありました。

歴史

貨物の起点としての役割

東小倉駅の前身である富野信号場は、1904年に開設されました。小倉鉄道が国有化される際、駅は現在の形に統合され、貨物駅としての機能を果たすこととなりました。1964年には小荷物取り扱いのための大規模な施設が設置され、九州内の幾つかの場所との小荷物輸送が行われました。しかし、1986年に小荷物の取り扱いが廃止され、業務は北九州貨物ターミナル駅へ集約され、結果として貨物営業も休止されました。

旅客営業の開始と変遷

旅客サービスは、1915年に小倉鉄道添田線の始発駅として開始されました。その後の1943年の国有化により、鹿児島本線との重要な接続点となりましたが、国有化後も鹿児島本線側には旅客ホームが設けられず、利用者は乗り換えに不便を強いられる状況が続きました。1956年に続いて短絡線が開通し、日田線の旅客列車が小倉駅に乗り入れを開始したことで、当駅の旅客機能は大きく変化しました。しかし、旅客ホームはその後撤去されてしまい、1962年には旅客営業も終了となりました。

車両工場化の計画

現在、駅構内にあるJR九州小倉総合車両センター及びJR貨物小倉車両所は、設立から130年近くを経た古い施設で、老朽化が進行しています。この問題に対応するため、JR貨物は東小倉駅内の土地を用いて新たな車両工場を建設する計画を発表しています。2024年には小倉総合車両センターが移転を始め、2031年頃には完全に新しい施設が整備される予定です。

駅の構造

東小倉駅は、北側に上り貨物線と旅客線、南側に下り貨物線と旅客線が通る構造を持っています。荷役線がいくつかのホームに接続しており、自動車やトラックは貨物ホームから高架橋を経由して道路にアクセスします。また、周囲は貨物輸送拠点として多くの施設が集まっており、地元経済に寄与していました。

訓練施設と実習線

更に、駅の上り線の外側には「東小倉実習線」と呼ばれるJR九州の訓練施設が設けられ、社員の教育や異常時の対応訓練に使用されています。全長600mの線路や駅設備が整備されており、実践的な訓練環境が整っているといえます。

まとめ

東小倉駅は長い歴史の中で多くの変遷を経験し、特に北九州市における交通の要所としての役割を果たしてきました。今後も、新たな車両施設や訓練環境の整備が進むことで、更なる進化が期待されます。

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