東建塩河カントリー倶楽部

東建塩河カントリー倶楽部

東建塩河カントリー倶楽部（とうけんしゅうがカントリーくらぶ）は、岐阜県可児市に位置するゴルフコースです。このゴルフ場は、大手住宅メーカーである東建コーポレーションの子会社、東建リゾート・ジャパン株式会社によって運営されています。

コースの設計は、世界的に著名なゴルファーであるゲーリー・プレーヤー氏と、日本のゴルフ場設計家である富沢廣親氏が共同で手がけました。コースは「西コース」「北コース」「南東コース」の3つの9ホールから構成されており、合計27ホール、パー108の本格的なレイアウトが広がっています。コース全体の面積は約139万平方メートル（約42万坪）におよび、総ヤーデージは10,206ヤードとなっています。

当ゴルフ場は、その質の高さから2005年1月にはLPGA（日本女子プロゴルフ協会）より公式な認定コースとして認められました。また、2006年には東建ホームメイトカップという男子プロゴルフトーナメントの開催コースにも選ばれており、プロフェッショナルなプレーにも対応できる高いポテンシャルを有しています。ゴルフ場の敷地内には、夜間の離着陸も可能なヘリポートが2機分完備されており、遠方からのアクセスにも配慮されています。さらに、クラブハウスや施設を利用したウェディングやパーティーといったイベントを行うことも可能となっており、多目的な利用に対応できる設備を備えています。

ゴルフ場の歴史は、1984年に当時のゴルフ場専業大手であった富士カントリーグループの一員として運営会社が設立されたことから始まります。そして1988年9月3日に「富士カントリー塩河倶楽部」として正式に開業しました。この時期、富士カントリーグループはゴルフ会員権価格の高騰を追い風に、当ゴルフ場を含む4箇所のゴルフ場を同時期に開設するという積極的な拡大戦略を展開していました。当時のゴルフ場は一般的に混雑が常態化しており、接待目的での利用が困難な状況でしたが、当ゴルフ場はあえて対象を少数の法人会員に限定することで、「いつでも予約できる」環境を提供することを目指しました。クラブハウス内には商談室を設けるなど、徹底して法人利用に特化したサービス設計は、中部地域においては初めての試みであり、開業当初から高い評価を得ました。その結果、1990年代末頃までは年間10億円を超える収入を計上するなど、順調な経営を続けていました。

しかしながら、その後は日本の経済状況の変化、特にバブル経済崩壊以降の法人による接待需要の減少といった社会的な変化により、経営状況は徐々に悪化の一途をたどりました。財務状況の悪化を受け、2004年には運営会社が特別清算の手続きに入ることとなり、ゴルフ場の運営は東建コーポレーションへ引き継がれることとなりました。東建コーポレーションは、すでに三重県桑名市で姉妹コースにあたる「東建多度カントリークラブ・名古屋」の運営実績を上げていたことから、当ゴルフ場の承継先に選定されたとされています。

東建グループによる承継後は、子会社である東建リゾート・ジャパン株式会社が運営にあたっています。東建リゾート・ジャパンは、2006年にはゴルフ場の敷地の一部である多治見市内の賃貸用地に関して、土地所有者との間で賃料を巡る紛争を抱えました。この土地は富士カントリー時代から借り受けていたもので、運営会社側は「バブル期に設定された現在の地代は周辺相場と比較して著しく高額であり、このままの地代では経営破綻も避けられない」として、賃料の減額を強く主張しました。この争いは最終的に多治見簡易裁判所での調停へと発展するなど、承継後にも経営上の課題に直面しました。

現在、東建塩河カントリー倶楽部は、年間を通じて営業しており、定休日を設けずに利用者にサービスを提供しています。

基本情報：
所在地：〒509-0247 岐阜県可児市塩河字深山846-1
開場日：1988年9月3日
設計者：ゲーリー・プレーヤー、富沢廣親
面積：139万㎡（約42万坪）
ヤーデージ：10,206ヤード
ホール/パー：27H Par108
* 休場日：年中無休

（この解説は、提供された情報に基づき辞書編集の体裁で記述されたものです。）

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