東日本実業団対抗女子駅伝競走大会

東日本実業団対抗女子駅伝競走大会：彩の国を駆け抜けた女子たちの軌跡

東日本実業団対抗女子駅伝競走大会は、1990年から2014年まで、東日本実業団陸上競技連盟の主催により開催されていた駅伝競走大会です。毎年11月、全日本実業団対抗女子駅伝競走大会への出場権をかけた予選会として、実業団の女子選手たちがその襷を繋ぎました。

大会の概要

大会は埼玉県を縦断するコースで、6人の選手が42.195kmを走るというものでした。2008年からは、さいたま新都心駅前をスタートし、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場をゴールとするコースが採用されました。同日には男子の東日本実業団対抗駅伝競走大会も開催され、2つの大会を合わせて「彩の国実業団駅伝大会」という名称が用いられていました。

TBSテレビによる録画中継も行われ、「しまむらスポーツスペシャル・東日本実業団女子駅伝」として、その模様が全国に届けられました。2009年と2011年には、男女のレースが同時に放送され、「しまむらスポーツスペシャル 東日本実業団駅伝〜彩の国 EKIDEN〜」として、駅伝ファンを楽しませました。

コースの変遷

以前は埼玉県庁をスタートし、旧中山道を通って鴻巣市街地で折り返すコースでしたが、男子大会との同時開催に伴い、スタート地点がさいたま新都心駅前に変更され、鴻巣市を経由せずに熊谷市へ向かうルートへと変更されました。このコース変更により、大会は新たな魅力を added to されました。

大会の終焉と新たな幕開け

2015年、全日本大会の改革によりシード制が導入されるとともに、全国3か所で行われていた予選会が「プリンセス駅伝in宗像・福津」に一本化されたため、東日本実業団対抗女子駅伝競走大会はその歴史に幕を閉じました。しかし、この大会で培われた駅伝文化は、新たな大会へと引き継がれ、女子駅伝の発展に貢献しています。

大会を支えた組織と企業

大会は東日本実業団陸上競技連盟が主催し、毎日新聞社、TBS、埼玉県、埼玉県教育委員会、沿線自治体などが後援していました。また、埼玉陸上競技協会が運営協力を行い、しまむらが特別協賛として大会を支えました。

2008年以降のコース詳細

1区 (6.795km): JRさいたま新都心駅東口 - 宮原小学校前
2区 (3.1km): 宮原小学校前 - JR上尾駅入口
3区 (12.2km): JR上尾駅入口 - JR鴻巣駅入口
4区 (3.8km): JR鴻巣駅入口 - JR北鴻巣駅入口
5区 (10.0km): JR北鴻巣駅入口 - マロウドイン熊谷前
6区 (6.3km): マロウドイン熊谷前 - JR熊谷駅入口 - 熊谷スポーツ文化公園陸上競技場（ゴール）

過去のコースと区間記録

過去には、以下のような区間と記録が記録されています。

1区 (6.6km): 埼玉県庁 - MTビル前 (20分04秒 オンゴリ・フィレス・モラー)
2区 (3.695km): MTビル前 - グランコート前 (11分16秒 大平美樹)
3区 (10.0km): グランコート前 - 松本オートサービス前 (31分01秒 オンゴリ・フィレス・モラー)
4区 (4.0km): 松本オートサービス前 - サンマンション北本前 (12分22秒 大平美樹)
5区 (11.1km): サンマンション北本前 - ブリヂストン河野前 - ネッツトヨタ埼玉前 (34分37秒 赤羽有紀子)
6区 (6.8km): ネッツトヨタ埼玉前 - 上尾運動公園陸上競技場 (21分19秒 坂下奈穂美)

テレビ放送と中継体制

TBSテレビを制作著作として、北海道放送、テレビユー山形、東北放送などでも中継録画放送されていました。解説には増田明美さん、実況にはTBSのアナウンサーが多数参加し、熱戦の模様を伝えていました。

東日本実業団対抗女子駅伝競走大会は、その短い歴史の中で、多くのドラマと感動を生み出してきました。大会は終了しましたが、その精神は、これからも女子駅伝の世界で生き続けるでしょう。

もう一度検索