東来順

東来順飯荘（トンライシュン）

東来順飯荘は、中華人民共和国の北京市朝陽区に本社を置く清真料理のチェーンであり、特に涮羊肉（羊肉のしゃぶしゃぶ）で広く知られています。創業は1903年にさかのぼり、河北省出身のイスラム教徒、丁徳山が王府井の東安市場で露店を開いたことから始まりました。当初は緑豆や栗の粉で作った麺やそば粉で作った蒸し餅を販売していましたが、その後、商売が繁盛し、1941年には涮羊肉を提供するようになりました。本格的な涮羊肉を提供する店として、今日に至るまで多くの人々に親しまれています。

清真料理の名店

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東来順はその料理の品質において高く評価されており、2006年には中華人民共和国商務部から中華老字号の認定を受けました。この認定は、伝統と歴史ある店舗に与えられるものであり、東来順は「最も繁盛する清真料理店」と称されています。丁徳山の伝統を受け継ぎながら、現代の食文化に適応したメニューが提供されています。

専門の涮羊肉

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涮羊肉は、薄切りの羊肉を熱い鍋でさっと煮て楽しむ料理ですが、東来順の涮羊肉には特にこだわりがあります。羊肉は内蒙古産の黒頭小尾羊から厳選され、9か月から18か月の仔羊肉だけを使用しています。創業当初から丁徳山は吟味した部位を用い、羊肩肉など涮羊肉に適した部位を店で提供し、その他の部位は肉屋に売っています。そのため、一頭の仔羊からは約30パーセントしか店で使用されない貴重な食材となっています。

秘伝のタレと切り方

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東来順の涮羊肉をさらに引き立てる要素として、特製のタレがあります。このタレは長年の間に培われた秘伝のレシピに基づいており、肉との相性を完璧に引き出す役割を果たしています。肉の切り方も東来順の人気の要因の一つです。創業者の丁徳山は、当時名人と称された技術者を招き、弟子を育てていました。今日では、肉の切り方は機械化されていますが、使用される機械は特注のものとなっており、本店からの供給によって維持されています。これにより、高品質で均一な肉の仕上がりを実現しています。

文化と伝承

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東来順はただの飲食店ではなく、その歴史や文化が大切にされている場所でもあります。来店するお客様は、涮羊肉を味わうだけでなく、創業以来続く伝統や技術に触れることで、より深い体験を得ることができます。料理の背景や素材へのこだわりを知ることで、ただの食事が特別な思い出に変わることを実感できます。これからも多くの人々に愛され続ける歴史的な清真料理の名店として、東来順はいまだ成長を遂げています。

結び

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東来順飯荘は、創業から今日に至るまで、清真料理としての誇りを持ち続けています。伝統を大切にする一方で、現代のニーズにも応える姿勢で多くの人々に支持されています。もし北京を訪れる機会があれば、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。涮羊肉の奥深い味わいとともに、歴史ある名店の雰囲気を楽しむことができるでしょう。

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