王府井

王府井（ワンフーチン）とは

王府井（ワンフーチン、拼音: Wángfǔjǐng）は、中国の首都である北京の中心部、東城区に位置する有名な繁華街です。このエリアは、巨大なデパートや様々な飲食店が軒を連ね、常に多くの人々で賑わっています。特に、歩行者天国として整備されているため、ゆっくりと散策やショッピングを楽しむことができます。

歴史と変遷

王府井は、日本人には「北京の銀座」と形容されることもあり、西洋人からは、かつてこの地に居住していたオーストラリア人新聞記者G.E.モリソンにちなんで「モリソン・ストリート」と呼ばれることもありました。この地区は、歴史的に商業の中心地として発展を遂げてきました。

かつては、東安市場（現在の新東安市場）や北京百貨公司などの大型店が集積し、北京飯店のような高級ホテルも建ち並んでいました。さらに、書店や飲食店も多く、北京のほぼ中心に位置していることから、故宮や北京駅、外国人居留地区からのアクセスも便利で、20世紀に入ってからは特に商店街として栄えました。

近年では、西単や東単、東三環路といった他の商業エリアの台頭により、中心商店街としての地位は相対的に低下しつつあります。しかし、王府井は長年の歴史と知名度から、国内外からの観光客に依然として人気があり、多くの人々が訪れています。

地名の由来

「王府井」という地名は、かつてこの場所に王府（皇族の屋敷）の井戸があったことに由来すると言われています。その井戸があったとされる場所には、マンホール型の記念碑が埋め込まれています。この記念碑は、1998年の北京市内の大改造の際に地下から発見された井戸を記念するもので、有名な古地図である「乾隆京城全図」にも描かれています。

しかし、この通りには他にも井戸があったという考証もあり、たまたま工事中に発見された井戸だけを「王府井」の由来とするのは疑問だという地名研究家の意見もあります。井戸の正確な位置については、中国国内でも諸説があり、確定していません。

王府井の魅力

王府井は、北京の歴史と文化、そして現代的な商業が融合した場所です。伝統的な老舗から最新のトレンドを反映した店まで、多様な店舗が並び、訪れる人々を飽きさせません。特に、食べ歩きを楽しめる飲食店も多く、北京のグルメを堪能できるのも魅力の一つです。

また、王府井の周辺には、歴史的な建造物や文化施設も点在しており、散策を楽しむこともできます。例えば、王府井天主堂は、美しいゴシック建築で知られており、観光スポットとして人気があります。また、王府井駅から近い場所に位置しているため、アクセスも非常に便利です。

観光情報

• - 交通アクセス: 北京地下鉄1号線「王府井駅」で下車
• - 主な見どころ: デパート、飲食店、歴史的建造物
• - おすすめ: 食べ歩き、ショッピング、歴史散策

王府井は、北京観光において外せないスポットの一つです。ぜひ、この活気ある街を訪れて、その魅力を体感してください。

参照

• - 北京地域別案内／王府井

関連項目

• - 王府
• - 王府井駅
• - 北京飯店
• - 王府井天主堂

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