東正剛

東正剛

東正剛（ひがし せいごう、1949年 - ）は、日本の著名な生物学者であり、動物生態学、分子生態学、進化学、環境科学を専門としています。北海道大学名誉教授、放送大学客員教授。

経歴

1949年、宮崎県高鍋町に生まれ、奈良県立高田高等学校を経て奈良教育大学を卒業。1980年には北海道大学大学院理学研究科博士課程を単位取得退学し、理学博士号（北海道大学）を取得しました。その後、北海道大学大学院環境科学研究科助手、教授を経て、2005年からは同大学大学院地球環境科学研究院教授を務め、2012年に北海道大学名誉教授となりました。

大学院時代は、ハナバチの社会学研究で知られる坂上昭一教授に師事し、アリ類の生態学研究に着手しました。特筆すべきは、日本海に面した石狩浜で調査したエゾアカヤマアリのスーパーコロニーが、当時地球上で最も巨大なアリのコロニーであることを明らかにしたことです。その研究生活を通して、南極大陸を含むすべての大陸で精力的に調査を行うとともに、多くの研究者を育成しました。

研究内容

東正剛教授の研究は、アリの社会構造、行動生態、分子基盤に及びます。特に、エゾアカヤマアリの巨大コロニーの発見は、社会性昆虫の生態学において重要な貢献とされています。また、地球温暖化や環境汚染が生物に与える影響についても研究しており、環境問題に対する警鐘を鳴らしています。

著書

共著

生物と環境．江戸謙顕 三共 2002.1
ヒアリの生物学 : 行動生態と分子基盤．緒方一夫, S.D.ポーター 共著 ; 東典子 訳 海游舎 2008.3

編著

地球はアリの惑星．平凡社　1995.1

共編著

クロオオアリ．責任編集 ; 今森光彦 写真　集英社　1985.4
社会性昆虫の進化生態学．松本忠夫 共編　海游舎　1993.3
生態学からみた北海道．阿部永、辻井達一 編　北海道大学図書刊行会　1993.6
Biodiversity and ecology in the northermost Japan．eds.: A. Osawa and K. Kanagawa, Hokkaido University Press , 1993
社会性昆虫の進化生物学．辻和希 共編　海游舎　2011.9
動物の科学．二河成男 共編著　放送大学教育振興会　2015.3
アリの社会．坂本洋典, 村上貴弘 共編著　東海大学出版部　2015.9

共著（分担執筆）

* オゾン層破壊の科学．北海道大学大学院環境科学院 編　北海道大学出版会　2007.3

外部リンク

https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000090133777/

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